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「本当に申し訳ございません」
「もう大丈夫だよ。早くお弁当を食べようじゃないか」
「なんと寛大なお人なんだ!!! 私は一生ついて行きます!!!」
私は土下座で謝ったあと、類先輩にしっかりと野菜少なめのお弁当を渡した。
もう1回言おう。野菜『少なめ』のお弁当を渡した。
「………A君」
「類先輩。私は類先輩には長生きしていただきたいです。先輩を最後に死にたいのです。それには類先輩が生きていて頂かなければなりません。なので、どうか………どうかお許しください!!!!」
「いや、トマト1つにどんだけ大きな話になってんだよ」
司先輩が私達の会話を聞いて的確にツッコミを入れた。さすがです。
類先輩のお弁当には端っこに1つ。プチトマトが入っていた。
甘いし野菜だけど美味しいんだよねトマト。
ダメかなやっぱり……。
類先輩の方をちらっと見ると……
「食べてくださっている!!!!! 私の!!! 私の作ったお弁当を類先輩が食べてくださっておる!!!!」
「うるさい!」
「ごめんなさい!!!」
ちょっと寧々ちゃんキレ気味だった(´・ω・`)
って、……あ!!!
「類先輩!!! トマト残しているじゃないですか!! 食べなければダメです!」
なんと類先輩はトマトをずらしほかのものを食べているではありませんか!!!
可愛いですね!!!!
「A君。僕はこれを食べてしまうと今すぐに死んでしまうのだよ。君はそれでもいいのかい?」
「ぐはっ!!!!!!」
Aは類先輩の不安そうな表情と悲しげな口調で死にました。
って、いやいや。
死にませんよ類先輩!!!!
今私が殺されかけましたけどね!?!?
「それで人は死にません!!!」
「おぉ」
「うそ。Aが類に逆らった……」
司先輩と寧々ちゃんは驚いた表情をしているが、私はそちらをちらっと見たあともう一度類先輩を見ると……
「(´・-・。)ショボーン」
「ぐはっ!!!!!!」(2回目)
Aは類先輩の下がった眉と黄色のうるっとした瞳で死にました。
結局トマトは私が責任をもって食べました。
類先輩……。野菜がこんなにもダメだなんて……。
これは…………
「めっちゃ可愛いじゃないですか!!!!!!」
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桜桃(プロフ) - にゃんさん» ご指摘ありがとうございます。直させていただきました! (2021年6月15日 18時) (レス) id: 5e57f3acae (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 誤字報告ですページ26の紙が髪になってますよ (2021年6月15日 18時) (レス) id: 7bed001268 (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん - 続きの方も楽しみにしておりますとも……お疲れ様です((類「お疲れ様。よく頑張ったね」((とかいうボイスほしい!!((切実 (2021年3月14日 23時) (レス) id: bc0f9be876 (このIDを非表示/違反報告)
桜桃(プロフ) - いいですねそれ( -ω- ´)フッ 私も家宝しまっ( '-' )ノ)`-' ) (2021年3月14日 14時) (レス) id: 5e57f3acae (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん - 私が親友を彼女にもらいたいですよ……( '-' )ノ)`-' )(((まぁ、類くんからホワイトデー貰えたんで家宝にしまs(((ゲームだろうが (2021年3月14日 11時) (レス) id: bc0f9be876 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜桃 | 作成日時:2021年3月2日 10時