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赤井さんに指摘されるまで気づかなかった。
自分が泣いていたことに。
そして、私は家出した理由を話し始めた。
※ここから夢主のセリフめちゃめちゃ長くなります。ごめんなさい
A『きっかけは中2の時でした。両親が二人とも不倫してることを知ってしまったんです。両親が二人揃ってることなんて滅多になくて、私は放置状態。小さかった時はどうだったか知らないですけど、家事全般は小学校から全部私がやってました。両親は私への関心なんてこれっぽっちもないからご飯を食べるのも1人。家族の暖かさなんて知らないんです。しかも、両親が顔を合わせれば喧嘩ばかりで、一応私は止めるんですけど逆に殴られてしまって、今でも傷が痛むんです。』
そこまで言ってから、私は赤井さんに今でも残る傷を見せた。火傷、切り傷、擦り傷数え切れないほどある。
赤井「これはッ………」
赤井さんはだいぶ驚いていた。でも、私の傷なんて世の中の虐待とかを受けている子どもに比べたらなんてこと無かった。
そして、私はまた話し始めた
A『だからさっき、泣いてしまったのも誰かの為にご飯を作って食べてもらうことが今までなかったからだと思います。食べるのは自分一人だけだったし……。本当は両親に私の方を見て欲しかったんです。そのために勉強も部活も家の事も頑張ってきたのに結局、二人とも私の事は見てくれませんでした。最終手段で家出までしてもしかしたら探してくれるかもと期待したんですけど、それも無くて…どうしたらいいかもう私には分かりません。なので、愛情というものを私は知りません。ごめんなさい、朝からこんな話……』
赤井「いや、ちゃんと家出してしまった理由を聞けてスッキリしたよ…。でも、無理してないか?頼れる人が周りにいなかったからこんなにも辛い思いをしてきたんじゃないのか?我慢するのは良くないな…」
赤井さんの言葉が胸の奥にストンと落ちていく。
あぁ、そうか。私は誰かに縋りたかったんだ。話を聞いてくれる人が欲しかったのだと今更ながら自分の本当の気持ちに気づいた。
そう考えたら、涙が溢れて止まらなかった。
A『ウウッ、……ウエッ……グスッ(号泣)』
赤井「もう我慢するな。辛かったら信頼できる奴に頼ればいい。」
そう言って赤井さんは号泣する私をずっと抱きしめてくれていた。
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作者名:ふらわぁ | 作成日時:2018年9月9日 13時