キミの、価値しかない人生2

喧嘩 のんたん様リク ページ28

大変長らくお待たせしましたーーー


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「A、こちらを」

「？何ですか、これ」



Aはオーターから小さな、細長い箱を渡され、受け取る。



何だろうか。




「開けてください」


オーターから開けろと促される。

それならば遠慮なく。と、蓋に手をかける。


そこには、Aが今着けている物と殆ど同じ色、柄の髪紐が入っていた。


「Aはその柄を気に入っているみたいですから。同じ様に作ってもらいました」

「わ、わざわざありがとうございます…」


今、自身が着けている髪紐を外して並べて比べる。本当にそっくりだ。

同じ様に作ってもらった。という事はオーダーメイドだろう。
本当にわざわざ、そんな事をしなくても、私は兄様から貰ったものなら嬉しいのに。



「今着けている物はだいぶくたびれているでしょう。古い物を捨ててこちらを着けてください」

「…………え」





「同じ物を作ったんです。そちらを持っている意味は無いでしょう」


オーターはAの手から古い髪紐を取ろうとする。が、Aは咄嗟にオーターから離れる。



「A…？」
「違うのに………」

「？」





「コレ、要らないです……」

Aは蓋を元に戻してオーターに差し出す。



「な、何故？貴方はそれが気に入っていたでしょう？同じ物ですよ？」




その言葉に、Aは怒りを覚える。




同じ？全然違う！！




「兄様、全然分かってない……！要らないです！こんなの、」



オーターの胸元に箱を押し付ける。





「ばか！！」








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