キミの、価値しかない人生2

トランプ3 ページ26

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まだ始まったばかりだし、全然盛り上がる所では無い所で盛り上がっている2人に、アベルとアビスは心が温まるのを感じた。


そのたどたどしさや、揃っていなかった時の悲しそうな表情。



可愛い。この一言に尽きる。







「お待たせしました！」

通常の2倍程時間を掛けて、2人はトランプを捨て終えた。






「引く順番はどうしますか？」

「？引く？」

「相手のカードを1枚引くんです！その時、カードの数字は見せません。引いたカードを手札に加えて同じ数字が揃えばまた出す事ができます。手札が全て無くなれば勝利です！！」

「完璧に理解した」

カードを持っていない手でグッとサインをする。






「もちろん、最初はアベル様からです」

「時計回りでいこうか」

「はい！でしたら……マッシュさんはアビスさんにカードを引かせて、その次に、私の手札からカードを取る感じですかね！」

「おけ」



アベルとA、アビスとマッシュがお互いに向き合う様な形で座っている。

そのため、アベルから始める場合、アベルがアビスからカードを取り、アビスがマッシュからカードを取り、マッシュがAからカードを取り、Aがアベルからカードを取る形になった。





「では、始めましょうか！」






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