キミの、価値しかない人生2

寮分け ページ3

.






入学して直ぐ、新入生達はオルカ、レアン、アドラの3つの寮に分けられていた。



ユニコーンの角に触り、ユニコーンが思考・思想を読み取り、それに合った寮を選んでくれる。








「次、A・マイル」

「はい……失礼します」



そっと、ユニコーンの角に触れる。



(ふむふむ、この子は……)



ユニコーンがAの思考を読み取る。




(あぁ…なんだっけ！？貴族出身ばかりが集まる寮！さっきカルパッチョさんに教えて貰ったばかりなのに…えっと、レア……ん？オルカ？レアルカ寮？………何か違う気がします……)




(……めっちゃアホの子だ！)


逆に珍しい。ここまでの子は。
この子が望んでるのは、きっとレアンだな……。



(お願いします……私、そこに入らないと……父様が、私を家族と認めてくれない。……価値のある、人間になるために、)




………この子は、マドルの子だろう。

魔法への執着心、自分への価値。

色々な考えがごちゃごちゃに混ざりあっている。




レアンを望んでる。でも……


「君はアドラ寮じゃ」

「！ありがとうございます」



君はレアン向きじゃない。オルカでも無い。



アドラに入って、人と接して、友情を知り、成長していくだろう。


頑張りたまえ。








＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿



「………」

あいつ、アドラになりやがった。僕と同じ寮にしようと思って貴族出身が集まる寮はオルカだって嘘ついたのに。




「……チッ」


Aでいっぱい実験しようと思ってたのに。あのユニコーン……絶許。

他夢主さん ※→←⚠︎︎リクエストについて

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す