＊アンチの子 Ⅱ ＊ (ページ3)

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27話ページ3

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「しっかし、早熟な子役は結構見るがここまでのは初めて見た。お前らも演技とかするのか？」

「いや……演技とかそういうのは…」

「画面としておもしれぇな、なんかに使いたい」

『私を抱えたまま話進めないでくれる？はよ降ろせ。ロリコンジジイ』

やっと私を降ろしたオジサン

するとポケットからなにらや紙切れを出してきた

「これは俺の名刺だ。どっかの事務所入ったら電話しろ」

『私はパス。芸能界にキョーミないです』

「……仕事を振るなら僕じゃなくてアイの方に……」

「あーあのアイドルな。顔は抜群に良い。運が良けりゃ生き残るだろ」

「顔が抜群に良いのに運？」

「いいか？役者ってのは3つある。1つは看板役者、次に実力派、最後に新人役者」

客を連れてくる事を求められる看板役者

作品の質を担保する役割とレーベルとしてのブランドを保つ事が求められる実力派

今のアイは演技力なんて期待されていない新人役者だ。

新人役者は画面に新鮮さを出してくれたら及第点、そして次のスターに経験を積ませる目的もある業界初全体での投資のようなもの。

「この現場に居る新人全員の中で誰か1人でも生き残れりゃ大成功。そういう世界だ

生き残るのは何かしらの一流だけだ。」

「ふーん、じゃあ平気だね。アイはアイドルとして一流だから」

「いや…アイドルとして一流でも仕方ないだろ」

『…………』

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