8話 ページ9
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ー「御影さんって、金持ちの割にはフツーだよね」
ー「お兄さんはカッコイイし素敵な人なんだけど……ねぇ」
ー「頭も別にずば抜けていいって訳じゃないし、平凡って感じ?」
ー「なーんか、、パッとしないよね」
“御影”ってだけで兄と比べられ、下に見られ
勝手な理想を抱かれて、勝手に失望される
あぁ、なんか嫌なこと思い出しちゃった
『御影コーポレーションの…社長、です…。』
「あぁ!だからあの時ホテルのロビーに居たのね!たしかその日は大手企業のパーティーが開かれてたから!なるほどなるほど」
『えっ』
てっきり なにか言われるかと思ったのに
父や母と比べられるかと思ってたのに
「もし、この芸能事務所でデザイナーとして雇うってなったら、ご両親は応援してくれそう?」
『……分かんないです。まだ話してなくて、兄は応援してくれると思います』
「あら、妹さん想いの優しいお兄さんをお持ちなのね」
「兄妹仲が良いのね」
大好きな兄を褒められて、照れくさくなった
『優しくてかっこよくて、……私が作った服を嬉しそうに着てくれるんです。
……でも、私…家族にしか服を作ったことが無いので、いきなりアイドルのデザイナーなんて……不安しかなくて…
それでなんですけど、この事務所に来る前に、少しだけ調べさせて貰ったのですが、まだ所属タレントについての情報が無くて…』
「んふふ、まぁ そうね」
『あの、この事務所に所属しているアイドルの方はどんな方なんですか?』
「それはね、これから決めるのよ」
『………………はい?』
これから……??
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作者名:お嬢。 | 作成日時:2023年8月27日 18時