14話 ページ15
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『私がなりたいのはライオンじゃないし、別にお金を稼ぐためにデザイナーになるんじゃない。
…確かに 今までの私だったら お父さんに言われた通りの人生を歩んで、お父さん達の思うまま 言われたままのビジネスマンになってたと思う。
だけど、それじゃ絶対に退屈で楽しくない。
私は、見つけたの。“私の作った衣装を着て欲しい”って人。ビジネスは大事。そんなの分かってる。…でも、それだけじゃ経済なんて回んない。
生まれて初めて出来た私の夢なの。
私の人生はお父さんたちのものじゃない。私のモノだ…っ
“たかがデザイナー”って一言で、私の夢を片付けないで!!』
初めての反抗に、肩で息をする
言った。言ってやった
怒られるかな、嫌われるかな、呆れられるかな
でも、そんなもの知ったことか。
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「…1年だ」
『え…っ、』
「1年で、お前のそのデザイナーとしての価値を証明しろ。出来なかったら、分かってるな」
再びかかるその重圧に、背中に冷や汗が流れた
つまりそれは、“出来なければビジネスマンになれ”そういう事だ
サラッと同意書にサインを書き、書類を渡された。
『…はい!』
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お父さんの部屋を出ると、ドアの前にはお兄ちゃんが居た。
「緋姫…、、」
『交渉成立!やったぜ☆』
サインを書いてもらった同意書を見せて、ピースサインを向けた
「!!やったな!」
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作者名:お嬢。 | 作成日時:2023年8月27日 18時