12話 ページ13
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410番の染谷勇次郎も凄かったけど、560番の柴崎愛蔵も良かった。
それに、728番の苺谷星空と729番の海堂飛鳥の2人も捨てがたい……
『でもグランプリは1人……』
選ばれるとしたら多分この4人の中からだとは思うけど
2次審査が終わり、オーディションの参加者達が帰っていく
外に出ると既に空は暗くなっていた。
「『歌いたから！』……子供か。今どき子供でももっとマシなこと言うぞ。歌いたけりゃ、カラオケで歌ってこい」
「『舞台に立ちたいんです〜』って、さっき立ってたのは舞台じゃねぇのか？意味わかんねーし」
あら？あの2人って、オーディションに参加してた
オーディションで喧嘩って……多分あの2人初対面だよね？
「速やかにお帰りください！」
2人の後ろから内田さんが声を上げた。
アイドルとは思えないような(まだなってない)怖い顔で睨み合う2人に、内田さんはため息をついていた
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審査の行われた会場に戻ると、社長とFT4が残っていた
「はぁ……一般公募すると来ちゃうんですよねーああいう問題児が」
「見てて面白かったよ。オーディションでケンカするなんてバカにもほどがあるけど！」
「元気よくていいじゃん」
「でもあの2人、素質は悪くないんじゃね？俺ほどじゃねーけど」
「しっかりトレーニングすればそれなりのものになるかもしれない」
「緋姫ちゃんはどう思った？」
2枚の応募用紙を手に持った田村社長が聞いてきた
『……そう、ですね。私………』
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2次審査が終わり、私は1つ決心を固めた。
『お父さん お母さん、話があるんだけど。』
両親を呼ぶ私を、兄は心配そうに見つめていた。
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作者名：お嬢。 | 作成日時：2023年8月27日 18時
