3話 ページ4
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『………此処かぁ。』
やってきたのは、街の隅にひっそりと佇む廃墟。
元は孤児院ってとこだろうか。然もかなり前に潰れたと見える。
その証拠に、中はカビ臭く、机や椅子は最早原型を留めていない。
しかも木材だ。いずれ腐っていく物だし、何ら違和感は感じない。
まあ、纏めて云うならば、人の気配が全く無い。
(本当にこんな処に殺し屋いんの……？)
段々疑わしくなってきたが、奥に進む。
次の瞬間、
『ッ！？』
ほんの一瞬、背後から殺気を感じた。
急いで相手に蹴りを入れ、距離を取る。
蹴りをまともに食らった筈の相手は、直ぐにゆらりと立ち上がる。
多分この場合、私の蹴りの威力が弱かったのだろう。
「……ポートマフィアの刺客はこんなものか。格闘術も優れている訳では無い。そんな奴が手ぶらで来て倒せる程の相手だと思われているのか、俺は？」
『……手ぶらで来る訳無いだろ、阿呆じゃないの？
見た事でしか物事を判断出来ないんだ、余程軽い相手と見た。』
フードの下から、奴の三白眼が覗いた。
同時に私に向けられたのは、銃。
(SIG P210………軍用拳銃じゃなかったか？ だとしても善い武器を持ってる。)
自分で云うのも何だが、私は拳銃の種類に詳しい。
荒野〇動とか喜んで飛びつくタイプだ。
実際あのアプリめっちゃ楽しい。
『……異能力、「火祭り」。』
そう云った途端、私の両手から燃え盛る炎。
「異能力者…！？ 然も炎使いだと！？」
(うーん、一寸違うんだよなぁ。)
にやりと笑い、私は炎が燃え上がる両手をパンっと、合わせた。
そして合わせた両手から、右手だけを引き抜く。
まるで、左手が鞘、右手が剣の様に。
出来たのは、炎で出来た日本刀。
「なっ！？」
相手と間合いを詰める。
刀で切ると見せかけ、相手の鳩尾に拳を叩き込んだ。
よく云うでしょ、「マジシャンが左手を出したら、右手を見ろ。」ってね。
倒れ込んだ敵の喉に、燃え盛る刀を突き付ける。
『安心しなよ、炎としては機能しない。見た目だけの飾りだよ。ま、武器本来の力は機能するけど。』
そう、炎は只の「飾り」。派手に見せる為のね。
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余談
お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、最後の
炎は只の「飾り」。
という言葉。
夢主さんの名字はここから来ています^ ^
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月15日 17時) (
レス) @page25 id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
由良の門を - 中也さんと主人公のやりとりめっちゃ好きです！特にニ●の映画のやつとかw (2023年2月12日 22時) (レス) @page18 id: 2f071b2218 (このIDを非表示/違反報告)
アリウム - とっても面白くて好きですこういうの(^^) (2022年10月12日 20時) (レス) @page9 id: f86610be45 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - パッピーセットで飲んでるコーヒー吹き出しそうになった… (2018年12月2日 18時) (レス) id: b607d0f086 (このIDを非表示/違反報告)
きそ。(プロフ) - 飛鳥さん» (´ー｀*)ｳﾝｳﾝ コメントありがとうございます！ (2018年9月22日 17時) (レス) id: f82e2c13e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きそ。 x他1人 | 作成日時：2018年5月6日 23時
