予定調和 [ ワールドトリガー ] (ページ8)

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「うわ、まじ？」

お昼ご飯を食べようとパンの袋を開けると、
ポケットから緊急呼び出しの振動を感じる。

「来ちゃったよ。
荒船、犬飼は？」
「トイレ。」
「タイミング悪男かよ。
私合流しないといけない子たちいるから先出るわ。」

呼び出すんならパンの袋開ける前にしてくれよ、と文句を垂れながらもトリガーを起動させる。

「生徒とか先生たちの避難は任せた。」
「あぁ、気をつけろよ。」
「そっちこそ。」

窓を開けて窓枠に足を掛ける私にクラスメイトたちがぎょっと振り返った。

「狭山さん！？」
「ごめん、非常事態だから。
みんな気をつけてね！！」

足に力を込めて窓枠を蹴った。

『忍田さん！ゆーまたちは！？』
『今学校を出たところだ。
合流ポイントを双方に送る。』
『りょーかい。』

うじゃうじゃと湧いて出てくるトリオン兵を薙ぎ倒しながら、送られてきた地図をもとにポイントへ急ぐ。

『忍田さーん。
なんか見たことのない形(タイプ)の近界民がいるんだけど。』

うさぎのような風貌のそいつ
大きさはそこまでだけど、動きが明らか雑魚とは違う。

『今東隊から同じ情報がきた。
レプリカの情報ではトリガー使い捕獲用のトリオン兵、ラービットだ。』
『なるほどね。
うちの隊員捕まえて帰ろうって話っすか。』

思った以上の混乱具合にふっと息をついた。

『忍田さん、私場合によってはサイドエフェクトも。」

『わかった。
ただ使うタイミングはよく検討してくれ。
この戦線、お前がキーマンだ。』

『照れるねー。』

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