予定調和 [ ワールドトリガー ] (ページ7)

今日:30 hit、昨日:34 hit、合計:4,333 hit

＊ページ7

「お前、顔ひどいぞ。」
「それ暴言だから、荒船。」

開口一番そう言い放ったそいつにやる気のない睨みを送った。

任務、学校、任務、勉強

近界民による大規模侵攻が近々あるらしく最近防衛任務の強化がされている。
ありがたいことに進学校に通わせてもらっているから勉強も疎かにはできない。
その気苦労で最近老けた気がする。

「あ"ー、忙しいー。
癒しがほしいー。」
「なになに？
Aちゃんおつかれ？」
「もっと可愛いわんこ連れてきてよ。」
「俺は犬は嫌いだ。」

机の上に伸びた私に登校してきた犬飼がひょこっと顔を覗かせた。

スマホを眺めながらさっき買ったチョコを貪る。
最近間食しまくってるせいか、定期的になにかものを食べないと落ち着かない。
デブ街道まっしぐらだ。

「今日化学小テスト？」
「いや、明日だったはず、」
「よかった。」

1時間目の用意をしながら、SNSのストーリーを消化する。
みんな楽しそうだ。

「もうすぐ卒業なのに明るいニュースなくて病みそう。」
「じゃあ今度焼肉でもいこうぜ。」
「お、いいね。」
「どうせなら柚宇とか鋼くんとかも連れていこ。
癒し組。」

鋼くんに頭をなでなでされたら私のストレスと疲れは一気に吹っ飛ぶ。

「Aちゃんが気持ち悪い顔してる。」
「ほっとけ。」

・