予定調和 [ ワールドトリガー ] (ページ33)

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玉狛第二が選んだステージは市街地C
坂道と高低差のある住宅街
一見狙撃手が有利に見えるその地形だが･･･

『なかなかやらしーな、メガネくんも。』
『狭山先輩にはなにかわかったんですか！？』
『わかったってほどわかってないけど、狙撃手集団の荒船隊にこの地形は嫌味でしかないでしょ、ねえ東さん。』
『何か作戦はありそうですけどね。』

メガネくんはどうやら立ち直れたみたいだ。
センスの塊の遊真と、トリオンの塊の千佳。

なにもないメガネくんが挟まれるのにはあまりにも酷な人材のようにも思えるが、そこで卑屈にならないところがメガネくんのいいところだ。

普通だったらグレるだろ。

『さぁ、転送管理！
各隊員は一定以上の距離をおいて、ランダムな地点からのスタートになります！』

『荒船隊が上に登りやすい位置に転送されましたね。
玉狛第二はともかく、諏訪隊には少しばかり苦しくなりそうな予感はあります。』
『玉狛第二は苦しくならないの？』
『苦しくならないってわけではないと思うけど、この状況になることも予想した上での市街地C(ここ)なんでしょう。
だからなんかしらの対策はあるはずだよ。』
『なるほど。』

大砲をぶっ放す千佳とそれを守る遊真とメガネくん。
自分から攻撃を仕掛けにいく作戦ではなく、相手に攻撃させる作戦に出たようだ。

『なかなか大胆な作戦に出ましたね！』
『三つ巴のメリットデメリットをよく理解している、いい作戦だと思います。』

隊員の利点(性質)を踏まえた上での作戦。
やっぱりあのときのメガネくんとはわけがちがうようだ。

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