女帝［ワールドトリガー］ (ページ10)

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「先生、企画書できました。」

「おう、悪いな！辻！」

「悪いと思ってるなら態度で示してください。」

「おう！」

「(こいつ、なんも反省してないし。)」

ついさっき蔵内くんから確認印をもらった企画書を差し出す。

ありがとなー、と嬉しそうに受け取る先生に自分より年下の人間かと錯覚を起こしそうになった。

「先生って2年A組に授業しに行ってます？」

「行ってるけど、なんで？」

「何か最近変わったことありませんでしたか？

誰かに生徒会のこと聞かれたり。」

「あー、そういえばなんか生徒会に入りたいとか言われたな。

なんだっけ、」

「山下くん？」

「そう、そうだ！

山下秀馬。」

自分が想像した仮定が最悪の方向に向かっている。

このままいくとやばい状態で立証されそうだ。

「先生、これからはもうこんなことないようにしてください。

先生と違って私忙しいので。」

「実は辻って俺のことだいぶ格下に見てる？」

「え、今更ですか？」

俺泣いていい？

とかふざけたことを抜かす先生を放って、職員室から出た。

“ 山下秀馬 “

自分の勘違いでなければ、

早めに手を打たないとやばいことになるかもしれない。

落ち着かない胸を押さえて、生徒会室へ戻る足を速めた。

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