女帝［ワールドトリガー］ (ページ13)

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「よかったな、辻って泣いてる！？」

「･･･生きててよかったわ。」

目を赤くするアタシに蔵内くんは若干引いているようにも見えた。

「まあ、この喜びは帰ってから新之助と共有することにして、」

「(切り替え早いな。)」

「応援団のメンバー決めないとね。」

「そうだな。」

各学年から10名づつで構成される応援合戦は、

毎年体育祭一番盛り上がるイベントでもある。

もちろん新之助と同じ団になったからには、新之助と一緒に出ると決めている。

(アタシの中で。)

「学ラン影浦くんとか村上くんあたりに借りなきゃ。」

「またファンクラブが大騒ぎするだろうな。」

去年も応援合戦に出たのだが、

炎天下の中ゴツい学ランを着て大声を張り上げるのはかなりしんどかった。

ちなみに、去年は当真くんの学ランを借りたのだが、袖が余り過ぎて余計に暑く感じたので、

今年はもう少し自分の身長に近い人のを借りたい。

体育館から教室に戻ったアタシたちは、

そのままの流れで出場競技決めや応援団のメンバー決めに移った。

「じゃあ、それぞれ出たい種目に手をあげてくれ。」

・徒競走

・団対抗リレー

・玉入れ

・借り物競走

・障害物競走

などなどなど

一人二種目ずつ出ないといけないらしい。

「よし、じゃあ出場競技決めはこんなところで大丈夫だろう。

続いて応援合戦のメンバーを決める。

まず、応援団長をしたい人はいるか？」

蔵内くんのその言葉にアタシは迷わず、真っ直ぐ手を挙げた。

「辻以外にやりたい人は？」

「やだ･･･！！」

「辻さんが応援団長なんてカッコ良過ぎて死んじゃう！！！」

「俺の中学の時の学ラン着てくんねえかな？！」

「バッカ、お前のなんか臭くて着れねえよ！」

「いないみたいだな。」

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