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「そこで助けてくれた人とその人の息子と旅をしたの。
その人はこっち出身の人って言ってた。
息子には自分が死んだらこっちに行けって言ってたみたいで、
私もしばらく修行も兼ねて向こうの世界を転々としていた。」
嘘のような真実が彼女の口から飛び出てくるたびに、
影浦はめまいを起こしそうになった。
「ニーナがこっちにきたってことは、
一緒に旅をしていた人は死んだってこと？」
「そうなるね。
４年前に息子を庇って
「その息子は？」
「一緒に来たよ。
まだ中学生で住むところがないから、うちに住んでもらうことになった。」
なんともなかったかのようにさらりさらりと、
口から話が出てくる葉月の手を、
Aが優しく包み込んだ。
「ニーナ、泣かないで。」
「泣いてないけど、」
「ううん、聞こえる。
ニーナの心が泣き叫んでる。」
Aが葉月の細い体を優しく抱え込むと、
葉月は長く息を吐いた。
そしてそれから小さく肩を震わせ始めた。
「本当は、すごく辛かった。
怖かったし、助けてもらえた時はすごく安心した。
なのに助けてくれた人は死んじゃうし、
全然知らない土地で、年下の子と二人で当てもなく彷徨ったし、
でも、Aとまさとくんに会えると思えたらなんでも頑張れた。
またママにもパパにもおじいちゃんにも会いたかった。
さっきまさとくんが怒ってくれて本当に嬉しかった。
帰ってきて、私の居場所がここじゃなかったらどうしようって。」
しがみつくようにAの服を掴む葉月。
それを見たAと影浦は声を揃えて彼女に言った。
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ミア(プロフ) - 最後まで読まさせていただきました、とても面白かったです…！私もカゲさんみたいなお兄ちゃん欲しい。 (2021年4月27日 20時) (
レス) id: a54375d2e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名もなきもの
x他1人 | 作成日時：2021年4月17日 0時
