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「なんでAさんはこの仕事についたんですか？」
高校を卒業して専門学校を出て、
社会人になって早6年。
ウェディングプランナーになり、
激務をこなす毎日を繰り返しているときに、
ふと一歳年下のかなちゃんが聞いてきた。
「なに？急に。
面接？」
「ちゃいますよ。
だってAさん、高校のときかなり有名なバレーボール選手やったんでしょ？
そっちにも進めたのになんでやろなー？思て。」
高校でバレーをやめることを決めたときは家族以外のまわりにめちゃめちゃ反対された。
「才能がもったいない。」
「君は世界を相手にしても戦える人材や。」
「お兄さんのようにプロに入るべきだ。」
などなどなど........
「私さ、他人に敷かれたレールの上歩くのめっちゃ苦手やねん。」
「苦手？
嫌いじゃなくて？」
社会人になって昔からのうち呼びは私呼びに変わった。
「たぶん私HSPっていうやつやねんけど。」
「なんかかっこよさげですね。」
「名前はな。
HSPって簡単に言ったらめっちゃ繊細な人ってことやねんけど、
他人にレール敷かれたらめっちゃ頑張ってその上歩こうとして必要以上に疲れちゃうねん。」
すべてうまくいきたい。
失敗してはいけない。
投げ出すことは許されない。
自分でプレッシャーを必要以上に重くして、
勝手に疲れてうまくいかん。
そうやってまた自分が嫌いになる。
「逃げたかってん。
負のループってやつから。」
.
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花菜(プロフ) - 泣きました…。 (2021年1月2日 22時) (
レス) id: c1e54e4d22 (このIDを非表示/違反報告)
蒼猫(プロフ) - 滅茶苦茶面白かったです！私は6人兄弟の末なのですが、前回の作品と共に共感しながら読ませていただきました。これからもがんばってください！ (2021年1月1日 19時) (レス) id: 2feed6ce2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名も無き者
| 作成日時：2021年1月1日 15時
