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落ちた先に出会い、愛 × 自信の付け方 ページ22
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「菅原、？」
聞き慣れない声にスマホから視線を上げる。
そこには白と薄紫のジャージを着た男の子が立っていた。
見覚えはない。
だけど、どこかで会ったような不思議な感覚に首を傾げる。
「俺だよ！
ほら、おんなじ小学校だった村田！！」
「むら、た、」
にかっとまるで少年漫画の主人公のように爽やかに笑う彼。
その笑顔に大きく胸が鳴る。
そして同時に冷や汗も流れた。
「お前髪の毛しっろ！！
ババアかよ！！」
「おい！！ブスが調子載んな！！」
まだ今よりか幾分か高い声が幼い自分を攻撃する。
「まじ久しぶりだよなぁー！
俺、中学からは白鳥沢だったし、もう4年ぶりとか？」
私を置いて回る口に思わず苦笑が漏れる。
今日は久しぶりに月島先輩とデート。
朝早くから気合を入れて身支度を頑張った。
お兄ちゃんも可愛いって言って頭を撫でてくれた。
先輩の隣に並んでも恥ずかしくないように頑張ったのに、
どうしてこうもタイミング悪くこんな人とあってしまったのか。
「それにしても菅原も変わったよな！！
昔はもっと地味って感じだったのに。
でも、その白い髪は変わんねえのな。」
きっと悪気はないのだろう。
無邪気な声と笑顔から発せられる言葉に、
無意識のうちに心が拒絶をあらわにする。
耳を塞いでしまおうか、
そう思ったときふわりとよく知った温もりに包み込まれた。
「お待たせ、A。」
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作者名：名もなきもの
x他1人 | 作成日時：2021年3月14日 22時
