めらちゃん先輩【ワールドトリガー】 (ページ9)

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Picture ページ9

「あんまり似てないね。」

「機嫌悪そうでしょ？

あの人写真撮るのは好きだったのに、

自分が写るのは嫌いだったからね。」
　

懐かしそうにその写真を眺めるA

そこに写るのはもう戻れない過去たち

「このカメラはいつもの大きいのじゃないね。」

「あのカメラはお兄ちゃんからもらったやつなの。

まぁ、もとを辿ればあのカメラはお兄ちゃんがお父さんからもらったやつなんだけどね。

お兄ちゃんだけカメラずるいってお父さんにごねたら、

これで我慢しろってこっちのちっちゃいやつ渡されたの。」

シルバーが鈍く光るそのデジカメはかなりの年季が入っているように見える

それを大事そうに撫でる

彼女にとってこのカメラもあのカメラも変わらないほど大事なものなのだろう

それは遊真にも簡単に想像がついた

「めらちゃん先輩は、近界民が憎くないの？」

「その質問今日めっちゃされるんだけど。」

「･･･？」

「じゃあ眠れない夜のお供に、私の昔話をしようか。

キミも聞きたいんじゃないの？

ちーかちゃん。」

ドアの方に向かって言うと、

小さなシルエットが現れた。

「ちか！」

「おいで。

ゆーまくんと一緒に話聞いてくれない？」

「すいません、盗み聞きするつもりじゃ、」

「いいよいいよ。

聞かれて困る話なんてこんなとこでしないし。」

それよりこっちおいで。

自分の隣を指さしたAの元に千佳は寄っていった。

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