落ちた先に、出会い、愛［ハイキュー!!］

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「なに？

元気ないじゃん。」

教室に戻ってくると、

机の上にはまだ開いてもないお弁当とゆうちゃんが迎えてくれた。

あれだけお腹が空いていたのに、もう食欲は全然ない。


「月島先輩彼女いるらしい。」

「さっき呼びに来た人？

たしかに美人そうだったけど、派手だったじゃん。

偏見だけど、先輩ああいう感じの人苦手そー。」

「あの人じゃない。」


実はわたしは仁花さんなる人物に遭ってしまったのだ。

本当に偶然に。


「さっき食堂の前通ったときに見たの。

背が低くて、優しそうな大人しい感じの人。」

「間違いじゃないの？」

「ともだちに名前呼ばれてたからたぶんその人。

間違いなら間違いでいいけど。」


グデっと机になだれ込む。

あんなかわいい人なら先輩の心にわたしが入り込む余地なんて寸分もないんだろうな。

いや、わたしに入り込む勇気や度胸なんてないんだけど。


「あれ、菅原元気ないじゃん。」

「失恋したんだって。」

「失恋？」


食堂から戻ってきた高島くんにことのあらましをざっと話す。


「あ、それマネージャーの人じゃね？

背低い、金髪の人だろ？」

「高島くん知ってるの！？」

「ほら、この前月島先輩の話したことあったじゃん？

最高到達点測りにきたって。

そのときにいたよ、その人。」


でもたしかに可愛かったなー

守りたくなる感じで


そうぼんやり呟いた高島くんの頭をゆうちゃんがべしっと叩いた。




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