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「そんなもんで自分が生きてることを実感すんじゃねぇよ！！」
「そんなもんでしかできないからそうしたんでしょ！！」
自分でも初めて聞くような大きな声に影浦さんは目を見開いた。
これは完全なるアタシの八つ当たりだ。
それでも先に踏み込んだのは影浦さんの方だから、
ちょっとだけでも付き合ってもらう。
「どうしたらいいのよ！
お母さんは死んだ！
絢羽たちが待つ家はもうない！！
アタシが生きていようが、死のうが、
悲しむ人はもう近くにはいない！！」
「お前、それ本気で言ってんのか。」
ゆらり、と近寄る影浦さんは下を向いていて表情が読めない。
アタシの前に立つと、勢いよく腕を引っ張り上げその長い腕でアタシを包み込んだ。
「お前はボーダーきってのバカだ。」
「それはちょっと聞き捨てなりません。」
「てか、この世の中で一番バカなんじゃねぇの。」
「認めません。」
「ここにいるだろうが。
お前が死んで悲しむやつ。」
トク、トク、
規則正しい心音がアタシの耳に直接届く。
「･･･影浦さんはアタシが死んだら悲しい？」
「あぁ。
俺もゾエもユズルも光も湯野も、
お前のことを知っている人間は悲しむに決まってんだろ。
そんなこともわかんねぇのかよ。」
「わかん、ない。」
「じゃあわかれよ。」
大きくて暖かい手が不器用にアタシの頭を撫でつける。
あぁ、久しぶりだ、この感覚。
今までは自分がする側だったのに。
そうか、アタシは今までこの感覚を求めていたのか。
「お前、気持ち悪い感情ぶつけてくんじゃねぇ。」
「え、ひどい。
影浦さんモテないでしょ。」
「あ？」
「やだ、怖い怖い。」
顔は見えない
ていうか、今は見せられない。
きっと影浦さんは自分の肩口が湿る感覚で、
アタシの今の表情なんて容易に検討がつくのだろうけど。
「別にモテなくてもいい。
お前にさえモテればそれで。」
「･･･は？」
.
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ラピス(プロフ) - 初コメ失礼します。端的に言うと、カゲさんイケメンかよ…！応援します！ (2021年2月14日 18時) (
レス) id: 2aba3889f7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆのみ(プロフ) - アニメも再開してワートリ熱が再度温まってきたところにドスっと刺さりました。陰ながら応援しています！ (2021年2月12日 22時) (レス) id: 20ed7c05bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名もなきもの
| 作成日時：2021年2月11日 21時
