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「あんたね、もうちょっとまめに帰ってきなさいよ。」
「･･･努力はする。」
「努力じゃなくて実行しなさい。」
本当に体調が悪いのか、と疑いたくなるほど綺麗な姿勢でアタシを叱りつけるお母さん
元気ならそれでいいのだけど、
青白い顔を見るとそこまで元気ではなさそうだ。
「とりあえず寝転がって。」
「大丈夫よ。」
「はいはい。」
お母さんの体を優しく倒して布団を掛けてあげる。
眉根が寄っている眉間を見ると頭も痛いようだ。
「あんたまた詩月ちゃんに迷惑かけてるんでしょ。」
「うん。」
「ちょっとは否定しなさいよ。」
「アタシ詩月さんいないと大変なことになるらしいから。」
「･･･今度絢羽派遣するわ。」
「いらないよ。」
体の弱いお母さんに変わって家事や弟たちの世話は絢羽がやってくれることが多い。
アタシもなにもしないのは流石に申し訳なくて、
一度料理を手伝ったことはあるが、
なにもできないどころか、ダークマターを製造してしまい、
キッチン立ち入り禁止令が出た。
絢羽はアタシに容赦がない。
「あと、もうお金入れなくていいから。
あんたが稼いだお金なんだから、あんたが使いなさい。」
「アタシあんなに使わないし。」
「じゃあ貯めときなさいよ。」
「考えとく。」
これ以上ここにいたらお母さんは休まるどころか、
アタシのせいで心労が増えるだけだ。
「またごはんのとき呼びにくるから。」
「絢羽によろしく。」
「うん。」
やわらかく微笑んだお母さんが目を閉じるのを見て、
そっと扉を閉めた。
このときどうしていたらよかったのかな。
どっかの実力派エリートみたいに未来が見えていたらよかったのかもしれない。
アタシに未来が見えたところで、
見えた未来を背負う勇気も覚悟もないのだろうけど。
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ラピス(プロフ) - 初コメ失礼します。端的に言うと、カゲさんイケメンかよ…！応援します！ (2021年2月14日 18時) (
レス) id: 2aba3889f7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆのみ(プロフ) - アニメも再開してワートリ熱が再度温まってきたところにドスっと刺さりました。陰ながら応援しています！ (2021年2月12日 22時) (レス) id: 20ed7c05bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名もなきもの
| 作成日時：2021年2月11日 21時
