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塩キャラメル味のジェラートが出来上がって三日後

ついに待ち望んだこの日がやってきた。


第一次帰宅ラッシュが終わった6時半過ぎ


和樹さんと疲れましたね、なんて言っているとドアの鈴がカランカランと揺れた。

あ、と声を漏らした私を見て和樹さんは、

「カフェの片付け行ってくるね。」とその場を離れた。

なんてできる男なんだ。


「い、いらっしゃいませ。」


暑いのか白い頬をやや蒸気させた顔が近づいた。


「生塩キャラメルください。」

「あの、!」

いつもは値段が言われるタイミングで違う言葉が出たことにその人は首を傾げた。


「最近暑いのでジェラートの販売が始まったんですけど、

その、

新しい味に塩キャラメルフレーバーが出たのでよろしければどうかなと思いまして。」

すこしどもりながら出た言葉に赤面する。

ちょっとこの言い方だったら押し付けがましい人みたいになってない!?

そう思いながらも言った言葉を取り消すことはできないので心の中でひとりオロオロする。

すると、センターわけのイケメンさんはふっと笑った。

「じゃあそれもお願いします。」

「ありがとうございます!

550円です!」

お金を用意してもらっている間に商品を用意する。

緩んでしまいそうになる頬を必死に抑えて、いつもの生塩キャラメルを袋に入れて、

ジェラートをコーンに乗せて台に立てた。


「お待たせいたしました。」

レシートを受け取ってからジェラートを手にしたその人は、一口それをかじって、

「うま。」

と、こぼした。

そのときに見せた口元を舐める仕草があまりにも妖艶で。


「顔、」

「え?」

「真っ赤だけど大丈夫?」

「だ、大丈夫です!」


ふーん、と興味なさげにジェラートを食べながらお店を出て行く後ろ姿に慌てて頭を下げる。


「ありがとうございました!」




.

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kana(プロフ) - 完結おめでとうございます!( *˙˙*)最初の方はキュンキュン,最後の方はキュンキュン&ニヤニヤしながら読んでいました!(*´-`*)新作できたら絶対に読ませていただきます!(^^)これからも応援しています!^^* (2021年1月26日 0時) (レス) id: d202a80bf0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:名も無き者 | 作成日時:2021年1月22日 21時

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