Maison de bonbons［ハイキュー!!］

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「和樹さん！お疲れ様です！」

「お疲れ様、佐羽(さわ)ちゃん。」


和樹さんは近くの大学に通う爽やか大学生。

出身は青葉城西高校らしく高校生のときからここでバイトしている古株さんだ。

和樹さんに挨拶をすると続いてキッチンに入る。


「店長！お疲れ様です！」

「おつかれーい。」

目線は手元のケーキ台から上げずに返事だけを返してくれる。

後で取りに来るバースデーケーキの仕上げをしているらしい。


「お店の方になんか出しますか？」

「シュークリームが冷蔵庫にあるからそれ出しといて。

たぶんもうすぐ売り切れるはずだから。

あと、生チョコも。」

「はーい。」

冷蔵庫に入っているシュークリームをフィルムに包んでいく。

これからの時間帯は家族にお土産を買っていくお父さんや部活帰りの学生さんが増えるから、

シュークリームや生チョコ、クッキーやキャラメルなどといった手軽にお持ち帰りできるものがよく売れる。

シュークリームをショーケースに並べて、

続いて生チョコを小さな箱に入れていく。

最後に可愛いシールを貼れば、うちのお店で1、2位を争う人気商品が出来上がる。

それもショーケースに並べると、和樹さんの隣に並んだ。


「佐羽ちゃんは今日も学校？」

「はい。

和樹さん今日は大学お休みだったんですか？」

「うん、俺はお休み。」

2時から入ってるの、

という言葉を聞き時計を見ると5時を過ぎていた、


「ラストまでですか？」

「ううん、みそちゃんと18時で交代。」

みそちゃんとは和樹さんと同い年の御園(みその)詩乃(しの)さんのこと。

お人形さんみたいな見た目でうちの看板娘だ。


カランカラン、と音が鳴ったのでドアの方を見る。


「いらっしゃいませ。」



可愛い女子高生のお客様がふたりでご来店です。



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