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ぼろぼろの心でそんなことを思い出すともう止まらなかった。
あと一行、
滲む視界でなんとか資料を上書き保存しパソコンを閉じた。
カバンを引っ掴み、真っ黒な廊下を進む。
視線を手の中のスマホに落として、とある番号をタップした。
Prrrrr Prrrr
「もしも、」
「黒尾さん。」
「柊木さん？」
迷惑だってわかってる。
でも涙が溢れた瞬間からもうこれ以外の選択肢は見つからなかった。
「私、ピンチかもしれないです。」
「それじゃあヒーローが必要ですね。」
会社を出たところに止まっているミニバンとスマホを耳に当てる特徴的な髪型を見た瞬間、
私の足は駆け出していた。
「なんでいるんですか！」
「ここの部長と知り合いで、柊木さんのことちょっと前から聞いてた。
今日も残業押し付けられてたから迎えにきてやってくれって連絡入ったんだよ。」
飛び付いた私を笑って受け止めてくれた黒尾さん。
イケメン過ぎて死にそう。
「黒尾さん、」
「なんですか。」
「好きです。
好き過ぎてやばいです。
ずっと連絡来なかったからどうにかしてストーキングしようかと思いました。」
「柊木さんって見た目によらず結構肉食だよね。」
ぎゅー！！と抱き締める手に力が入る。
病院の駐車場で一度だけ近づいた甘い匂いが肺に溜まるだけで1日の疲れがどこかに消え去った。
「黒尾さんは？」
「んー？」
「黒尾さんは私のこと好きじゃないの？」
「うーん、まぁ、好きって言うか、」
.
.
.
愛してる
.
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Shuka(プロフ) - また次回作も楽しみにしています！ (2021年1月18日 7時) (
レス) id: e262deccef (このIDを非表示/違反報告)
Shuka(プロフ) - こんにちは。内容、文章の作り方、クロの話し方、主人公の気持ちの書き方等見ていて全て好みでこんなに作品にのめり込める短編は無いなと思うくらいでした。普段長編の方が好きで短編は全く読まないし推しは研磨ですが何故か惹かれ呼んだら素敵な作者様に出会えました。 (2021年1月18日 7時) (レス) id: e262deccef (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜色(プロフ) - 面白そうです。頑張ってください！ (2021年1月17日 9時) (レス) id: de5cad5b88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名も無き者
| 作成日時：2021年1月17日 8時
