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*.貴方side*.
『服にドライヤーすればすぐ乾くよ』
｢洗濯までしてくれたのに…ありがとう｣
喋っていると、いつの間にか洗濯が終わっていた。
濡れた服をハンガーにかけて、一応昌磨の部屋に干しているけど全く乾きそうにない。
雨だから湿度も高いし、さっき干したばかりだから仕方ないけど。
｢…帰るまでには乾くかな｣
『泊まってってもいいよ』
｢それは…迷惑でしょ。ご飯とか｣
泊まるのはちょっとハードルが高い。
何度も一緒に朝を迎えてるくせに、何言ってんだって思われるだろうけど、それとこれとは話が違う。
しかも今夜は昌磨の家族いるし、余計泊まりにくい。
嫌いとかじゃなくて、迷惑かけそうで申し訳ないのだ。
かと言って、このジャージのまま帰るのもなぁ…。
｢…ぶぇっくし｣
『風邪？』
｢いや…たぶん大丈夫だと思う｣
グス、と鼻を啜りながら言うと説得力がなくなる。
もし風邪引いてたら余計帰らないと。
このまま長居して、宇野家の皆様に移すわけにはいかない。
｢やっぱり帰るよ。…泊まるのは、いつかね｣
『何で帰るの？服乾くまではいればいいのに』
ドライヤー取ってくる、と昌磨が部屋から出ていき、1人取り残される私。
完全に帰るタイミングを見失ってしまった。
｢……っくし｣
依然くしゃみは止まらず、むしろひどくなってきた。
咳や頭痛がないだけまだマシか。
早く帰ろう、と思っているとドライヤーを持った昌磨が部屋に入ってきた。
『たぶんこれで少しは早く乾くかな』
｢ありがと｣
部屋にドライヤーの音が鳴り響く。
結局何から何まで、昌磨にお世話になってしまった。
いきなり押しかけてきたにも関わらず、ここまでしてくれるとは正直思っていなかった。
……ごめんね、昌磨。
ちょっとばかにしてた。
『何笑ってんの？』
｢…優しいなって思って｣
そんな所が好きだよ、囁いたその言葉はドライヤーにかき消された。
どうか、届いていませんように。
私の想いが伝わっても、昌磨を苦しめるだけだから。
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ここあ(プロフ) - 続きがきになります！ (2018年5月21日 17時) (
レス) id: 5c003d2ed5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - お話にすごく引き込まれました！更新待ってます！！これからも頑張ってください！ (2018年5月7日 23時) (レス) id: 131c1dfec7 (このIDを非表示/違反報告)
厨二病(プロフ) - このお話とても私の好みで大好きです！更新頑張って下さい！応援してます！ (2018年4月15日 16時) (レス) id: 660c61ccc2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽて丸。(プロフ) - ゃんゃんさん» ありがたいお言葉です(；＿；)はい！全力で頑張ります！ (2018年3月26日 12時) (レス) id: 97f234e904 (このIDを非表示/違反報告)
ゃんゃん - このお話の切なさが大好きです！ これからも頑張って下さい♪ (2018年3月26日 10時) (レス) id: 3747216fb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽて丸。 | 作成日時：2018年3月12日 22時
