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体が熱い。


熱いのに、頭はどこまでも冷静で。







この事態を傍観している自分がいた。









今すぐにこの関係をやめろ、と何度も私は私に警告をする。









「……しょ、まっ」

『なにっ……?』






キスのしすぎで余裕がなくなった昌磨は、珍しく息が上がっていた。







ちょうどその時、スマホの着信音が鳴った。





私のだ。








それを取ろうと手を伸ばすも、呆気なく遮られてしまう。









「ちょっと…!大事な電話かもしれないでしょ」

『かけ直せばいいじゃん』

「もう…あっ、切れた」








昌磨のせいで電話が切れてしまった。




上司からだったらどうしてくれるんだ。






「もー、ばか昌磨」

『イイトコで電話してくる方がおかしいよ』









とんだとばっちりを受けた電話の主に同情する。


誰だったかは分からないけど。









「昌磨、やっぱりだめだよ。…こういうのは、ちゃんと2人の時じゃないと」

『…はいはい』









やれやれ、と言った感じで昌磨が私の上から降りた。




覆いかぶさってたから一気に視界が広くなる。




そして昌磨はと言うと、不貞腐れたような顔でスマホを弄っていた。









……何て分かりやすいんだろう。









「昌磨、あのね。…嫌だからとかじゃなくて、ご家族帰ってくるんでしょ?だから」

『分かってる』







うるさいよ、とでも言いたげな声音でそう言うと触れるだけのキスをした。




しかも可愛いリップ音つきで。







……言うほど怒ってない、ってことか。









素直にそう言えばいいのに、何か昌磨らしい。









「……ふふっ」

『何?』

「ううん、何でも」









可愛いね、なんて言ったら今度こそ怒られそうだ。

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ここあ(プロフ) - 続きがきになります! (2018年5月21日 17時) (レス) id: 5c003d2ed5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - お話にすごく引き込まれました!更新待ってます!!これからも頑張ってください! (2018年5月7日 23時) (レス) id: 131c1dfec7 (このIDを非表示/違反報告)
厨二病(プロフ) - このお話とても私の好みで大好きです!更新頑張って下さい!応援してます! (2018年4月15日 16時) (レス) id: 660c61ccc2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽて丸。(プロフ) - ゃんゃんさん» ありがたいお言葉です(;_;)はい!全力で頑張ります! (2018年3月26日 12時) (レス) id: 97f234e904 (このIDを非表示/違反報告)
ゃんゃん - このお話の切なさが大好きです! これからも頑張って下さい♪ (2018年3月26日 10時) (レス) id: 3747216fb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽて丸。 | 作成日時:2018年3月12日 22時

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