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特に会話もなく、2人で静かに過ごすこと1時間。
この静寂に私は耐えかねていた。
まぁ昌磨のゲームの音がピコピコ鳴ってるからめちゃくちゃ静かってわけではないけど。
それでも手持ち無沙汰の私は暇だった。
スマホの充電もないし、この時間帯は面白いテレビもないし。
人の部屋だから、勝手にあちこち漁るわけにもいかない。
ゲームしてるのに話しかけたら怒るかな…と不安に思うけど、やっぱり話しかけずにはいられなかった。
｢あのさ｣
『んー』
｢……あ、いや…えっと｣
話しかけたはいいが、何せ話題がない。
うんうんと唸っていると、ピタリとゲームの音が止んだ。
｢…あれ、ゲームいいの？｣
『クリアした』
珍しくドヤ顔を披露すると、少しだけ恥ずかしそうに笑った。
そんなところにキュンキュンするんだよなぁ…。
しかもこの人の場合、これを無意識に、しかも不意打ちでするから恐ろしい。
｢へぇ。おめでと｣
『ありがとう』
するといきなり、私の首元をスンスンと匂いを嗅ぎ始めた。
え、何なにそんなに臭い？
もしかしてずっと異臭放ってた？
｢なに…？｣
『いや、Aから俺と同じ匂いするなって』
……これだから昌磨は侮れない。
たとえ何の悪意がなくとも、その一言は確実に私を縛りつける。
｢だって昌磨のジャージ着てるから｣
『うん、貸したからね』
……でしょうね。
てかここでド天然ぶりを発揮されても…。
しかもまだスンスンしてる。
くすぐったい。
｢昌磨、もう終わり｣
『何だよ終わりって』
ふふっ、と昌磨が笑うと吐息がかかって更にくすぐったくなる。
もう勘弁。私の心臓がもたない。
｢昌磨｣
『はいはい』
少し強めに言うと、案外大人しく離れた。
聞き分けが良くなった…のかな？
と思ったのも束の間。
次の瞬間にはまた首元に顔を寄せられた。
｢私の話聞いてた！？｣
『さぁ』
2人でこんなに楽しく過ごしたのは久し振りで、段々と胸の奥にしまい込んでいたある想いが溢れ出す。
やっぱり、好きだ。
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ここあ(プロフ) - 続きがきになります！ (2018年5月21日 17時) (
レス) id: 5c003d2ed5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - お話にすごく引き込まれました！更新待ってます！！これからも頑張ってください！ (2018年5月7日 23時) (レス) id: 131c1dfec7 (このIDを非表示/違反報告)
厨二病(プロフ) - このお話とても私の好みで大好きです！更新頑張って下さい！応援してます！ (2018年4月15日 16時) (レス) id: 660c61ccc2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽて丸。(プロフ) - ゃんゃんさん» ありがたいお言葉です(；＿；)はい！全力で頑張ります！ (2018年3月26日 12時) (レス) id: 97f234e904 (このIDを非表示/違反報告)
ゃんゃん - このお話の切なさが大好きです！ これからも頑張って下さい♪ (2018年3月26日 10時) (レス) id: 3747216fb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽて丸。 | 作成日時：2018年3月12日 22時
