Number:1 ページ2
｢しょ、まっ……｣
『んっ……どうした？』
｢愛してる｣
『……ん、俺も』
交わる2人の甘い吐息に、薄っぺらい愛の囁き。
ベッドが軋む音がさらに私たちの熱を掻き立てる。
決して綺麗ではない私たちの関係。
こんな関係になってからもう一年が経つくらいだ。
ぼんやりとそんなことを考えながら、目の前の彼を見つめる。
氷上で見せる魅惑的な姿とはまた別の妖艶さに目眩がする。
昌磨のこんな表情を見れるのは私だけ。
その優越感にどっぷりと浸っている私は、どこまでも性格が悪い女だ。
『Aっ……』
｢んっ、なに…？｣
『…ずっと愛してる』
彼の前髪から覗く瞳が私を捕らえて離さない。
そっと昌磨の前髪を撫でると、その手を掴まれ手首にキスをされた。
そしてそのままお互いの指を絡めるようにして固く繋ぎ合う。
……いつの間にこんなに男らしくなったのだろう。
前まではただのガキンチョだったくせに。
本当にいつからだろう。
一つ年下の幼馴染みを、異性として意識するようになったのは。
昌磨がスケートで活躍するようになった頃から？
いつから、なんてはっきりとは分からない。
知らないうちに飲み込まれていた。
昌磨の魅力に。
もう救いようがないほどに、私は彼に溺れている。
あなたなしではきっと生きていけない。
生きようとも思わない。
あなたがいない世界なんかには、何の魅力もない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 255人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ここあ(プロフ) - 続きがきになります！ (2018年5月21日 17時) (
レス) id: 5c003d2ed5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - お話にすごく引き込まれました！更新待ってます！！これからも頑張ってください！ (2018年5月7日 23時) (レス) id: 131c1dfec7 (このIDを非表示/違反報告)
厨二病(プロフ) - このお話とても私の好みで大好きです！更新頑張って下さい！応援してます！ (2018年4月15日 16時) (レス) id: 660c61ccc2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽて丸。(プロフ) - ゃんゃんさん» ありがたいお言葉です(；＿；)はい！全力で頑張ります！ (2018年3月26日 12時) (レス) id: 97f234e904 (このIDを非表示/違反報告)
ゃんゃん - このお話の切なさが大好きです！ これからも頑張って下さい♪ (2018年3月26日 10時) (レス) id: 3747216fb8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽて丸。 | 作成日時：2018年3月12日 22時
