｜🚪🫧 ページ18
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『鈴芽、本当にいいの？あの青年を家にあげるの』
「病院に行きたがらないのなら、しかたないでしょ？」
変なものもないし、大丈夫！と言わんばかりに微笑む鈴芽。違うそうじゃないと、ジト目で私たちの後ろを、渋々といった感じについてくる青年を見つめながら、自転車を押しながら歩く。
いくらなんでも、無防備じゃないか？残念ながら私には、見知らぬ男を家にあげる鈴芽のような広い心は持ち合わせていない。まあ、鈴芽を助けてくれた命の恩人だけど。環さん、これ知ったらどうすんのさ。……あ、そういえばメッセに返信してない。
鈴芽のスマホ、絶対やばい。通知数やばいんじゃない？
『ねえ、鈴芽……』
「あ、よかった！環さんの車ない！」
『鈴芽。家に着いたらスマホ……』
「私、鍵開けてくるね！」
『え、鈴芽！！』
てか、鈴芽！彼と二人っきりにはしないでくれ！いや、鈴芽と青年が二人だけは少し許されないけれど……急いで、スマホを取り出す。と、環さんからものすごい通知数が。あ、やばい。そう思った時には、「開いたよ！」という鈴芽の声が聞こえてきた。
「A…隣の彼女と先に二階に行って下さい。私は救急箱取ってきますから」
玄関のたたきに立ったままの青年にそう言い、リビングに向かう鈴芽。「お邪魔しまーす」とローファーを脱ぎ、見慣れた室内に遠慮なく入る私。鈴芽の家にお邪魔するのは夏休み以来だ。
棒立ちしてる彼に、もう一度声をかける。
『お兄さん！早く！』
「いや、気持ちはありがたいけれど、俺はもうーー」
「そんなに病院が嫌ならせめて応急処置！」
さっきから頑なに手当てを嫌がる青年に、鈴芽は振り返ってぴしゃりと言う。リビングに再び視線を戻すと、「医者が嫌なんて子供のわがままか」と呟きながら行ってしまった。すると青年は、やれやれという雰囲気で、靴を脱ぎ始めた。
『やっと折れましたか……変に頑固なんですね、お兄さん』
「……」
妙な空気に気まずさを感じながら、青年を連れて階段を昇っていく。と、先程の地震で物が散乱している鈴芽の部屋が見えてきた。扉の近くでは、黄色い三本足の子供椅子が倒れていた。
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なのは菜(2)(プロフ) - 松前菊さん» 松前菊様コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです！応援ありがとうございます！更新頑張ります！ (2022年11月14日 22時) (
レス) id: 5f9e90fef5 (このIDを非表示/違反報告)
松前菊(プロフ) - なのは菜(2)さんの作品、とっても好きです！是非、頑張って下さい！応援させていただきます！ (2022年11月14日 21時) (レス) @page10 id: 4c0d3a01c3 (このIDを非表示/違反報告)
なのは菜(2)(プロフ) - せいなさん» せいな様コメントありがとうございます！嬉しい出会いに感謝ですね！更新頑張ります！ (2022年11月13日 23時) (レス) id: 5f9e90fef5 (このIDを非表示/違反報告)
せいな(プロフ) - 初コメ失礼します！すずめの戸締りの夢はないのかだって探してた時にこの神作と出会えました！更新頑張ってください！ (2022年11月13日 22時) (レス) @page6 id: d75ed684d2 (このIDを非表示/違反報告)
なのは菜(2)(プロフ) - ゆらさん» はじめまして！ゆら様コメントありがとうございます！わあ、こんな作品を見つけていただきありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです！応援ありがとうございます！更新頑張ります！ (2022年11月13日 18時) (レス) id: 5f9e90fef5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なのは菜 | 作成日時：2022年11月12日 22時
