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YOU side
TRIGGERさんに連れられるがままに僕はスタジオの
人気の少ない休憩場所に向かった。
時間は深夜になりつつあるので撮影をしているスタジオは少なく、さっきまで明るく思っていたスタジオの廊下はとても薄暗く感じた。
向かってる間はTRIGGERさんの誰かが声をかけてくれる事もなく、本当に怒らせてしまっているのではないかと不安になる…
静かで暗いこんな状況が僕を苦しめない訳がなかった。
A(助けて、大和さん…!)
天「ここで話そうかAA」
その休憩場所にはベンチや自動販売機があるがやはり人気が全くない。
すでに僕は涙目だった。
A『お、お話し…って、、なん、でしょうか…』
天「単純に気になっただけだから、あんまり気にしないでほしいけど、君は僕たちが怖い?」
楽「ちょ、お前 初対面の後輩にいきなりそんな質問するか?」
天「楽は黙ってて」
今、八乙女さんが少し庇うように間に入ってくれたけど
天九条さんはスパッと切るように楽さんを退ける。
天「…どうなの?AA」
A『…ッ』
どうすれば良いの?本当のことを伝える?前に大和さんや三月さんに苦手なことを告白できたのはメンバーだったから?
先輩方にまで本当のことを伝えないといけないの?
本当のことを伝えることでIDOLiSH7の評価ぎ下がるのは絶対に嫌だ。
僕は皆んなについて行ってるだけの邪魔者かもしれないけど、メンバーは実力もあって完璧なアイドルなのに…
龍「Aくん、大丈夫?無理に応える必要はないよ。
天も怒ってる訳じゃないからね、。」
天「ごめん、僕の聴き方が悪かったね。一つ一つ聴いていくから答えられることに答えてもらえる?
君は僕たちの楽屋に来た時、緊張してた?」
さっきまでの九条さんとは違って柔らかな口調で少しずつ質問をしてくれるようになった。
それなら僕でも答えられる…
A「えっと、緊張…していま、した」
天「うん、そうか。じゃあ次、緊張すると上手く喋れなくなったりはする?」
A「…はい、」
天「次、僕たちの楽屋挨拶のあと、自分たちの楽屋に戻った時はいつもメンバーと過ごしているように平常心を保ててた?」
九条さんは今日の僕の行動を全て見ていたかのように
僕がYESと答える質問ばかりだった。
そこで僕は思ったんだ、この方に嘘はつけないって。
少しでも下手な嘘をつけば次は本当に怒られるかもしれない。
そう思って僕は包み隠さず答えた。
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作者名:shio | 作成日時:2022年8月2日 18時