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Gero「っ、A……」
ぐるたみん「……じゃあそういうことで。決行は二週間後の夜。それまで俺たちはSing船を、気づかれないぐらいに距離をとって追い掛ける。Geroはユティカを使ってAと情報を交換しながら案内できるようしてね」
ユティカはGeroの相棒である鳥だ
俗に言う伝書鳩のかわりで、とても鼻が良く、臭いを嗅がせて遠くから飛ばせばその臭いの方へと飛んでいけるくらい
10kmは余裕らしい
ぐるたみん「当日はうちの航海士によると霧が出るらしいからそれに紛れて決行だからね」
いろいろなことが決まっていく
俺はただ、聞いていることしかできなかった
ぐるたみん「じゃあそういうことで、今回はここまでにしよう。あらき、Geroは日付が変わる頃に出発するから準備しておけよ」
ぐるたみん様はそう言い残すと扉へと歩いていく
ふと立ち止まり、俺を見て言った
ぐるたみん「そういえばさ……あと何回なの？」
『！』
そうか、この人は知ってるのか
『……あと、一回です』
あらき「！？」
ぐるたみん「そっ、か」
何やら含みのある言葉を発したあと、ぐるたみん様はにこりと笑って出ていった
バタンと扉がしまったとたん、俺は床に座り込んだ
片手を口に当てて、もう片方の手で震える足をおさえる
あらき「……A」
あらきは肩を震わせている俺の頭を撫でる
Geroは俺の横にしゃがんで背中を撫でた
『あ、らき……Gero……。ｯ俺、あいつらのこと、殺したくない……っ！』
あらき「……ああ」
『でも、あの人の命令、逆らえなくて……っどうしたらいいかわかんねーよっ！！』
今までの俺の罪への罰が下ったのだろうか
Gero「……あの人の命令は、逆らえない」
あらき「……そしてお前は、それを受け入れた。……から、」
二人の声には、悲しむような色があった
『……自分の居場所を、自分で壊すのか。……はは』
不甲斐ない
あの人に抵抗できるほどの力を持たず、大切にしたいと思った人たちでさえ守れない
あいつらを殺せば俺は、裏切り者
恨まれることだろう
……その時は、俺も
なんつって
あらき「……グミル船の元同僚として……それと、兄弟子(あにでし)である俺たちから一つ」
Gero「君がどんな答えを選んだとしても、俺らはAの味方やからな。いつでも頼ってええから」
『……ありがとう、二人とも』
覚悟、決めないと
俺はこの手で、あいつらを殺すんだ
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山犬(プロフ) - 哀原。さん» ありがとうございます！長いので一気は大変だったでしょう…。こちらこそ読んでいただきありがとうございました！ (2021年8月22日 21時) (
レス) id: ae4ffc859d (このIDを非表示/違反報告)
山犬(プロフ) - りょくちゃさん» ありがとうございます！一つ一つこだわって書き書きしたので、そう言っていただけて嬉しいです！こちらこそ長いお話を読んでいただいてありがとうございました！ (2021年8月22日 21時) (レス) id: ae4ffc859d (このIDを非表示/違反報告)
哀原。 - 友達に推されて一気に読みました。とても面白かったです。素敵な作品をありがとうございました。 (2021年6月2日 19時) (レス) id: 720f857f3f (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - 完結おめでとうございます...！そして長い間おつかれさまでした！わたしは、最近知って読ませて頂いてたのですが、それぞれのお話にすごく切なくて感動しました。素敵な作品をありがとうございます！ (2021年4月17日 17時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
山犬(プロフ) - ルナさん» ありがとうございます！長々と続いていましたが終わってしまいました(´∀｀)一つ一つ凝って書いたのでそう言っていただだけてとても嬉しいです！ご愛読ありがとうございました。 (2021年4月13日 19時) (レス) id: ae4ffc859d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山犬 | 作成日時：2020年4月3日 17時
