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『……あのさ、なんで』
そらる「その前に……A、君が女の子だってことはもうみんな知ってるよ」
『！？』
あるふぁ「……撃たれて海に落ちたA君の応急手当をする時に、ね」
ああ、ばれてしまったのか
『……隠してて、ごめんね……。っ、じゃあ、なんで俺を生かしてた？俺が海に落ちたのは覚えてる。そのまま溺れさせるか、グミル船に引き渡せばよかっただろ。それとも、これから俺を殺すか追い出す気？』
坂田「そんなわけ…！」
そらる「それについては、君が治り次第みんなで話し合うことにしてる。事情も詳しく聞こうと思って。いつがいい？」
これ以上ここにいるより早く出ていった方がいいだろう
『……今日でいい』
そらる「分かった。nqrse、みんなを食堂に集めてくれる？」
そらるさんが窓から覗いていたnqrseに声をかけると、nqrseは頷いて駆け出した
そらる「みんなも行っててくれ」
その声にぞろぞろと移動するみんな
あるふぁ「……A君、起こしていい？」
『ん、ありがと』
俺の背に腕をさしこんで起き上がらせてくれたあるふぁに礼を言えば、彼女は一瞬目を伏せてからどういたしまして、と微笑んだ
床に足を下ろして立ち上がるとふらっと力が抜けた
あるふぁ「おっと……力入んないのは多分貧血と疲労のせいだからあとでちゃんと休みなよ？」
“あとで”の言葉には頷けなかった
なんとかあるふぁに支えられながら食堂に向かう
扉を開ければ既にみんな集まっていた
96とカイ、シロもいるから、船を止めて来たんだろう
あるふぁに俺の席まで運ばれ、そこに座らせられる
そらる「……さてA。ちゃんと教えて、君のこと。ぐるたみんさんとの関係……両親の敵(かたき)ってやつのこと」
『……両親の事も話すなら俺の幼少期から話すことになるよ？』
そらる「それでもいいよ。君の話せる範囲で」
『……分かった』
luz「その前にA君、手首掴むのやめな？血が出ちゃってる」
『んえ……』
鎖の外れたあれが再び起きてきていた
それを抑えるためにか俺は無意識に自分の手首を掴んで動けないようにしていたみたい
『……ごめん、話し終えるまでは見逃してくれ』
お前たちをこれ以上、傷つけたくない
luz「……分かった」
『……じゃあ話すよ。……昔俺は、ある国の南の海に面した町の領主の一人娘として暮らしてたんだ＿＿』
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山犬(プロフ) - 哀原。さん» ありがとうございます！長いので一気は大変だったでしょう…。こちらこそ読んでいただきありがとうございました！ (2021年8月22日 21時) (
レス) id: ae4ffc859d (このIDを非表示/違反報告)
山犬(プロフ) - りょくちゃさん» ありがとうございます！一つ一つこだわって書き書きしたので、そう言っていただけて嬉しいです！こちらこそ長いお話を読んでいただいてありがとうございました！ (2021年8月22日 21時) (レス) id: ae4ffc859d (このIDを非表示/違反報告)
哀原。 - 友達に推されて一気に読みました。とても面白かったです。素敵な作品をありがとうございました。 (2021年6月2日 19時) (レス) id: 720f857f3f (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - 完結おめでとうございます...！そして長い間おつかれさまでした！わたしは、最近知って読ませて頂いてたのですが、それぞれのお話にすごく切なくて感動しました。素敵な作品をありがとうございます！ (2021年4月17日 17時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
山犬(プロフ) - ルナさん» ありがとうございます！長々と続いていましたが終わってしまいました(´∀｀)一つ一つ凝って書いたのでそう言っていただだけてとても嬉しいです！ご愛読ありがとうございました。 (2021年4月13日 19時) (レス) id: ae4ffc859d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山犬 | 作成日時：2020年4月3日 17時
