【歌い手】男装海賊少女は青を望む

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あのあと一通り町を回って3組ほどに声をかけてから待ち合わせの海沿いの森に来た




崖のそばにはSing船が着港している




まふ「ぁ、来た！A！」




『まふ！みんな帰ってきたか？』




まふ「うん。Aで最後だよ」




思ったより早く撤収できたようだ




まふとともに船に乗ると船はゆっくりと動き出した




と、視界の端にキラリと光る何かが




『……』




まふ「A……？……ってちょっと！？」




ｶﾁｬｯ




銃を構えた




狙いを定めて、撃つ




ﾊﾞﾝｯｯｯ!!!




ｶﾝｯ!!




森に向けて撃った弾が何かを弾く音が谺した




『……当たったかな』




まふ「何撃ったの？」




『うーんと、多分双眼鏡。誰かが俺たちの誰かをつけてたんだろうな』




まふ「……よくこの距離で撃てたね……殺してはないんでしょ？」




『もち』




その時、甲板を歩く音が聞こえ、「Aさん、」と声をかけられた




振り返ればさっきとは違い、フード付きマントを取ったレイがいた




レイ「一緒に来てくれませんか？船長室」




『ぇ……なんで俺？』




レイ「特に理由はないですけど」




『ないんかい』←




まあそりゃあね？




「一人じゃ寂しくて……」とか「Aさんがいいんです」とか言われるとは思ってなかったけどさぁ！！




『いいけど……何するの？……はっもしかしてっ！』




レイ「いえ、Aさんが今思っていることはしないと思います」




『ですよねー』




知ってた




『……あの海賊のことだろ？分かってるよ。俺も知りたかったし。行こう』




冗談抜きで心配だからな




レイ「……急に真剣にって……これだからこの人は苦手なんだ」ﾎﾞｿｯ

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