【歌い手】男装海賊少女は青を望む

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『luz、そらるさん起きた？』




luz「んん、まだ。大きな怪我はしてないんだけどね……。心の面だと思う」




そう静かに言うluzが視線を移した方に俺も視線を向ければ、そこに血色の悪い顔でベッドに横たわるそらるさんが




あの海戦から2日




そらるさんはどきどき魘されながら船長室のベッドで眠り続けていた




『そっか……。まふの方は？』




luz「まふは良好。まだ傷口は塞がってないけど内臓も傷ついてないからすぐよくなると思う。とりあえずまだ糸は抜けないんだけどね」




今回は怪我人が多い




死んだのはいないけど大ケガをおった者も多かった




例えばまふの他に坂田、天月、ちゃげ、nqrse、いかやうら子、セン子、スタン、詩人さん、シーや光




セン子、シーが大ケガしたことについてはセンラとカイが今にも船壊しそうな勢いだったから止めるのに苦労した




勿論無傷の者はほとんどいない




壁や床も壊れたし、武器も欠損がある




そんな中でそらるさんが起きないという事実がみんなの中に不安を募らせていた




いつもは眠そうにしてふわふわしているそらるさんだけど、いなくなってからそらるさんの存在の必要性が浮かび上がる




『……そらるさん』




luz「俺、他のみんな見てくるな」




『うん。俺はしばらくここにいるよ』




ふわりと笑って船長室を出ていくluz




その姿を見送ってから俺は椅子を持ってそらるさんの近くに行った




『……そらるさん、起きてください。みんな不安がってる。船長の貴方がいなくて、誰がこの船をまとめるの。……うらたも、自分を助けようとして怪我したまふに罪悪感があるみたいでいつもより暗いんだ』




それに、俺も




どうしたらいいのか分からなくて不安定で




まあ、これを話すことはできないんだけどね




……あの紙はまだ見ていない




見たら、この生活が終わってしまいそうで怖い




ねぇ、貴方はみんなに必要とされてるんだよ




『寝過ぎだよ、あんた』

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