338ページ 志麻side ページ29
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夜回りの担当の日だった
もうすぐ現れる太陽を待とうかと壁に寄りかかった瞬間
空砲の音が響いた
急いで甲板から音のした方を見れば、前方に大きな船が見えた
チッと舌打ちをする
志麻(やっぱり来たんか……。天月と歌詞さん流石の観察眼やな)
とりあえずセンラと合流しよう、とそちらにいけばセンラはAといた
こんなときにもツキツキと心が痛いのは惚れた弱みか
センラ「あ、志麻君!!おはよ!!」←
『おい』
志麻「……はよ」
『お前もかい!!』
こんなときにもこんな風に言い合えるのは嬉しい
うらた「全速力!!方向転換して風を掴め!!」
うらたさんの声が響いた
どうせ逃げても追い付かれる
あちらはこの船より大きく、技術がある
人数もいる
せめて風を掴めば船は前に進める
うらた「武器を準備しろ!」
……あれ、そらるさんの声が聞こえない
センラ「……ねえ、グミル船ってどんな感じなんやろ」
センラが弓を構えながらAに聞く
自分も両手に銃を持ちながらチラリとAを見る
『……さあ。……でも、ひとつ言うなら……』
“あいつらは、敵を殺すことを躊躇わない”
センラ、志麻「「っ!!」」
Aから変なオーラが流れた
殺気とも、憎しみとも言えないオーラ
その目は一直線にグミル船を見ている
方向転換をして風をつかんだものの、だんだんと大きくなってくるグミル船
ドドンッと太鼓がなったような、そんな音
戦うしかない
志麻(殺させるもんか)
仲間たちも、Aも
『……じゃあ俺持ち場に行くから』
センラ「A君どこだっけ?」
『後甲板。灯油さんとかあおいとかと一緒』
センラ「そっか。僕と志麻君は治療室の方から長距離の攻撃だから早く行かないと」
志麻「そうやね。……気を付けろよ」
『おう。そっちもな』
拳を差し出し、三人で拳を合わせた
しかし、その瞬間Aがバッと俺らの拳を両手でつかんだ
センラ「Aく……!?」
Aはそのまま俺たちの拳を自分の額に当てて、下を向く
『……絶対、死ぬな』
志麻「……大丈夫。絶対死なん。みんな死なん。どんなにピンチになったって大丈夫や。やから、お前は胸張って戦ってきぃ」
センラ「そうやよ、A君。心配せんでも平気や。みんな強いんやから」
『……うん。そう、だな』
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山犬 - cacaoさん» 君に影響されまくってるんだよ((( (2020年4月3日 17時) (レス) id: b8d496b207 (このIDを非表示/違反報告)
山犬 - 紅葉狩りさん» 多分初めましてですかね?頑張ります!! (2020年4月3日 17時) (レス) id: b8d496b207 (このIDを非表示/違反報告)
山犬 - 優@坂田家さん» マジか……じゃあ私に身長おくれな((小四!?……まあ結構長く続いてるからね〜がんばる!! (2020年4月3日 17時) (レス) id: b8d496b207 (このIDを非表示/違反報告)
山犬 - おかき(狼好き)さん» 塾頑張れっ!ありがとうっ!!! (2020年4月3日 17時) (レス) id: b8d496b207 (このIDを非表示/違反報告)
山犬 - ココアさん» ああああああありがととととととととととと!!!!!!! (2020年4月3日 17時) (レス) id: b8d496b207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山犬 | 作成日時:2019年11月17日 11時