【歌い手】男装海賊少女は赤を望む

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その後、詩人さんに旅の話を聞いていると




船員「嵐が来るぞー！！」




うらた「嵐……？」




急いで食堂から出て空を見た




少し先の前方に黒い雲が見える




少し先と言っても、もう数分で雲の下に入ってしまうくらい




まふ「雷も落ちてるじゃん……。ちょっとそらるさんのところ行ってくる！！」




坂田「いってらっしゃーい」




まふはそらるさんのもとへ走っていった




『結構な大きさだな。こりゃあ酷い嵐になるぞ』




うらた「ってか、嵐来そうなら96が方向転換させそうだけどな？あいつ航海士なんだし」




詩人「そういえば……」




『……俺、96のとこ行ってくるわ。うらたたちは備えてくれ』




坂詩「「ラジャ！！」」




うらた「俺に命令すんな！！」




『いいからやれって！！』




うらた「だから命令すんなって言ってるだろ！！」




ｸﾞﾗｯ




『うおっ！？』




大きく船が揺れた




黒雲はそこまできてきる




『やべぇ……。とりま行ってくるから！！』




うらた「ちょ、おい！！」




うらたの声も聞かず、俺は96のもとへ走った









坂田「うらさん、気になるんは分かるけどそんな態度しとったら嫌われてまうで？」




うらた「は？……なんのことだよ」




坂田「照れてまってぇ〜。ま、大丈夫やで。俺は特に思ってないからな〜」




うらた「照れてない！！ってか大丈夫ってなんだ！？」




詩人「……ほほぅ？」









ｸｼｭﾝｯ




『……嵐来る前なのに風邪引いたか……？あ、96！！』

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