夢主を組織から抜けさせるにはハニトラしかない【降谷零/赤井秀一】

10.次からは気をつけよう ページ11

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とりあえず今にもライに噛みつきそうなバーボンにかけてあげられる言葉を探す。



えーっと、まずこうなったきっかけは…………なんだ？


多分だけど自分が抱きたかった女がライに先に食べられてしまったことに対してまず怒っているのではないだろうか。



この点は「寝たのか！？僕以外の男と！！！」という言葉と、私のパンツの所在をライが知っていたことに対してのあの過剰なまでの激怒具合でわかる。

一応言っておくが、今までバーボンに告白されたこともなければ付き合った覚えもない。



何故かハニートラップはよく仕掛けてくるのだが、あれは効果もなければハニトラの域を出ないものなので関係ないだろう。



それから明美と別れた(フラれた)というライの発言に対してのこの怒りよう。
…え、まってフラれても怒るの？



…ダメだ。全然わかんない。オトコゴコロ()なんて。




『まあまあバーボンにはまだベルモットがいるじゃん！』



バーボン「……………僕は……君を……抱きたいんだが？」



え、こわ。
地獄を這いつくばるような震えた声で訴えかけられた。



『……バーボン、今後ハニトラが必要な任務には就かないでね。多分向いてないと思う』



だってハニートラップとはこうやって顔面や眼力で威圧感たっぷりでするものではない。今にも倒れそうな掠れた声でどストレートに懇願するものでもなければ、血走った目で脅し取るものでもないのだから。



ライ「バーボン。そもそも…俺はAにハニートラップがどんなものか教えてやっただけだ。
…彼女にどうしてもとせがまれたんでな」



ライが、面倒だから話を合わせろ、とその目で訴えかけてくる。


わかる。私も早くここから逃れたい。
そもそも私はバーボンの女ではないのだし、本当に何も迷惑かけてないと思うんだけどな。



『そうそう！ライはどうやってるのかなぁって！！
…まあ、私の持ってる唯一のストッキングを破く必要はなかったと思うけど』



ライ「その方がよりリアリティがあるからな」



『え、あった？現実味。
…とりあえず、ストッキングに罪はないからもう破かないでね』



ライ「…ホォーわかった。次からは気をつけよう」



バーボン「………ッ次…だと…！？」



『あ、しまった』




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