88 ページ40
この不安な話はまだまだ続く。
医「確かに、雄英高校には沢山のヒーローがいらっしゃいますから、安全かもしれません。
ただ、あなた達は、試験を通って入学する者を拒めない。
この意味はわかってくださいますよね？？
実際問題、雄英高校には1度敵が侵入しています。
そして接触した。
次に林間。
そこではついにAさんを限界に追いやった。私たちはAさんがこれ以上雄英高校に在籍することに賛成できません。
Aさんは国の組織に保護すべきかと。」
確かにそうだった。
Aが雄英に入ってからというもの、3度も敵が侵入し、接触することとなった。
ただ、「保護」という名の実験や、特訓になることは目に見えている。
実際、そうゆうヒーローもいる。
Aを、国だけでなく、誰かの駒にされるのだけは許せなかった。
相「よく、考えておきます」
その場を沈める建前だということも、俺たち雄英が保護させる気がないのも気がついているだろう。
ご本人にも説明しておきますね、と一言残して医師は去っていった。
「A」
『消ちゃん！どこ行ってたの？』
「散歩」
『また猫探しに行ったの？
次は私も連れて行ってって言ったのに』
「あぁ、忘れてた」
『もぉ、』
怒りながら俺の服の裾を掴むAが、心から愛おしかった。
気がついたら、抱きしめてしまっていた。
本能による衝動を抑えられるはずがなかった。
『わっ！ちょっと、苦しいんだけど、、』
「知ったこっちゃねぇよ」
『もぉ、しょうがないな、
我慢してあげるよ』
そっと抱き返してくれるその仕草が、生きていることを実感させて、また涙が出てきそうになる。
グッと堪えて、誤魔化すように頭を撫でる。
すっと頬を擦り付けて来る。
「ふっ、猫の真似か？」
『そう、元気出た？』
「……あぁ、だいぶな」
励まし、元気づけるつもりだったのに、逆に元気づけられてしまった。
聡いAには、すぐにバレる。
「ありがとな」
『ふふ、これで貸しね？
次はちゃんと散歩一緒に連れてってよ？』
「そうだな、借りは返す主義だからな」
『約束だからね、忘れないでよ』
そう言いながら、まだ本調子では無いAは
眠っていった。
その次の日、いつも通りに授業を終えた俺は、見舞いに行く前に会議で昨日の事と、政府に渡すつもりは無い、誰がどう言おうと力ずくで止めるつもりだということを話した。
小さい頃から雄英の教師全員でAを見ていた分、反対する者は1人としていなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 163人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なっぱ(プロフ) - 掛け持ち魔ﾁｮｺﾐﾙｸ ﾁｮｺﾐﾝﾄ味 2号さん» ありがとうございます！活動の原動力になります！大好きだと言って貰える作品にできているんだ、って舞い上がりした笑笑 拙い文章ですが、これからも楽しんで貰えるように頑張りますね！ありがとうございます！！ (2022年2月4日 20時) (
レス) id: 2df58a6fe1 (このIDを非表示/違反報告)
掛け持ち魔ﾁｮｺﾐﾙｸ ﾁｮｺﾐﾝﾄ味 2号(プロフ) - この小説大好きです！無理せず更新してくださいね。待ってます！ (2021年8月30日 16時) (レス) id: 95a5030b9b (このIDを非表示/違反報告)
なっぱ(プロフ) - あつさん» そう言って頂けて幸いです！ありがとうございます！！話の軸もブレブレですがこれからも面白いって思って貰えるように頑張って書いていきます！ (2020年6月29日 8時) (レス) id: 2b07e8ae67 (このIDを非表示/違反報告)
なっぱ(プロフ) - 桜さん» 一生懸命伝えようとして下さってありがとうございます！凄く更新の力になりました！これからも亀ペースですがどんどん更新していくのでよろしくお願いします！ (2020年6月29日 8時) (レス) id: 2b07e8ae67 (このIDを非表示/違反報告)
あつ(プロフ) - 面白いです！！続き楽しみにしてます (2020年6月28日 23時) (レス) id: b0ab1c93e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なっぱ | 作成日時：2020年4月27日 20時
