ほろよいリスタート (ページ7)

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「ほくとくんの優しいところも周りをよく見てるところも真面目なところも好きだし、尊敬してるよ」

と言うと

「はあ〜〜〜〜〜〜〜〜っ……Aありがと！」

って空気が抜けたみたいに笑って『顔洗ってくるね』と言って寝室を後にするほくとくん。

ほくとくんのA呼び、全然慣れなくて心臓ばくばくしてる。

〜〜〜

あの日は消えてしまっていたほくとくんとの連絡先を交換し直して、解散した。

次の週の金曜日、紗佳も含む職場の同じ部署メンバーでの飲み会に参加していた。部長以外のメンバーとはそれとなく仲良しなので苦ではない。飲み会の中盤で紗佳と一緒にトイレに行って、先週のほくとくんとの会話を話してみた。

「ふ〜ん」
「なになに、その意味ありげな笑みは」
「いや〜？ほくとくん可愛いなって思って」
「確かに。改めてお顔見ると目がキラキラで可愛いよね」
「いや、まあ、そゆことじゃなくてね…。とりあえず戻ろ」

軽く身なりを整えて席に戻るとカラオケ行くか〜！と盛り上がっていた。紗佳も行くなら行こっかな〜と思い、居酒屋を後にしてみんなでカラオケまで移動中。

「げ、彼氏」

と言って電話に出る紗佳。数分経った頃、電話で話を続けながら片手で『ごめん』のポーズをとって申し訳なさそうに抜けていった。喧嘩中って朝イチで言ってたし、仲直りできるといいな。先輩たちには紗佳は体調不良と伝えてフォローする。紗佳がいないのはかなり足取り重たくなってしまうけれど、ここまで来たし30分だけカラオケ参加して帰ろうかな。