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03. ページ3

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どおもAです。



突然ですが私は今………




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拉致されて黒塗りの車に乗せられています。





それは遡る事、数十分前。


いきなり現れた黒ずくめの人たちに囲まれ、そのメンバーの1人からAか?と聞かれてYESと答えたら、あれよあれよと縛られ騒がない様、口にはガムテープを貼り付けられ後部座席に投げ入れられ今に至る。



嘘ついてA?違いますけどぉ?誰ですかぁ〜?って言った方が良かったのかな。


あ、でも違うって言ったら撃ち殺 されそうな雰囲気だったからどうやったってチキンな私は嘘はつけなかったんだけど。


もっと抵抗するとか何とかすれば良かった…と数分前の自分を呪う。



あぁ…内臓の一部を売って生計を立て直すつもりが、まさか全身売られる事になるなんて…泣けてくる…



後部座席と運転席の間の空間で膝を抱え、静かに涙していると目的地に着いたのかガチャリ、と私の背後のドアが開いた。




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『着いたぞ。ほら降りろ ………、あ?

手前ェ、もしかして泣いてんのか?』




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心底意外そうに言うのはさっき名前を聞いてきた男の人だ。え、この状態で泣かない人っているの?



黒ずくめ(きっとヤクザ)、拉致、車降りろって言われたらあとは売られるだけじゃんか。



男は黒ずくめの人達に指示して無理やり私を車から降ろす。


屈強な男たちの間でなすすべなく捕まった宇宙人状態で泣き続ける私にバツが悪そうに頬をかいて、離してやれ。と男たちに指示。


私の足が地面つくと心底面倒くさそうに近づいてきて『…じっとしてろよ』と、口に貼ったガムテープをゆっくり剥がしてくれた。




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『泣くなって』


「…じゃあ、う、うらないで、下さいっ」


『はぁ?売らねぇよ売ると思ってたのかよ?』


「ふぇ?」




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作者名:と び ま る 。 | 作成日時:2019年10月10日 0時

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