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-美勇人-



「中学の時…」



そう言ってまたAちゃんは喋り出す



「塾の帰りだったんです。ここみたいな公園に…」



俺がしたこと、今までの行動、いろんなことからこの先 何を言うつもりか予想が出来てしまう

出来てしまうから、目の前で震える子に言って欲しくない

でも…今の俺には触れることすら逆効果になってしまうんだろう



「…ちょうど、こんなベンチ…で……」



俺はもう我慢出来なかった

逆効果になろうとも、止めなきゃいけないと思った

空いていた距離を詰め、Aちゃんを抱きしめたのだ



「やだ!…やめて!!」

美「何もしない、俺は何もしないから。」

「いや…」

美「ごめん…でも 1人で抱え込まないで。」



さらに強く抱きしめる



美「ごめんな?俺が女だったら怖がらせずに済んだのに…。」

美「…ごめんな、男で。」



するとだんだんAちゃんも落ち着いてきた



「…ありがと。」



俺の服をきゅっと握り、腕の中で微かにそう言った






暫くそのままでいたけど、Aちゃんが俺から離れた



「…ごめんなさい。もう大丈夫です。」

美「ちょっとスッキリした顔してる。」



言ったことで少し気が楽になったのか、思いつめた表情はなくなった



「変な話聞かせてすみません。」

美「気にしてないって。でもさ…いや。」

「なんですか?」



まさか、俺に限って、なんて思ったけど…



美「ごめん…」



目をそらすことしか出来ない



「え?」

美「俺…その…好き、かも。」

「…はい?」



なんだろ…こんなこと絶対ないと思ってたのに

抑えられないことなんてある?

とかバカにしてたのに


今の俺じゃん



「えっと…」

美「や、何でもない!」

「…アイドルは、みんなのものですよ。」

美「うん。そうだ。」

「それに…私は萩ちゃん好きだし。」

美「い、いつか!絶対乗り換えさせてやる!」

「…フフ」

美「なんだよ!」

「頑張ってくださいね。」

美「とりあえず…友達から。」



とんでもないことを言ってしまった

ただ“友達”ならと思い、手を出す


と ためらうAちゃん



「ごめんなさい。」



え、待って

友達も断られるの?


なんてことを考えた俺はバカかもしれない



美「わっ」

「握手は…無理そうです。」



普通…逆でしょ、、








どうやら、男に触れられないAちゃんは

俺に対して、ハグだけは可能になったみたい

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葵瞳(プロフ) - じゃがりこさん» 現実とリンクする部分は 私なりの解釈と推測、想像、妄想で書いているので意見や話の流れに偏りが出てしまいますが…(-_-;)ありがとうございます!頑張ります(^-^) (2017年8月24日 0時) (レス) id: 8635c21276 (このIDを非表示/違反報告)
葵瞳(プロフ) - 星空さん» コメントありがとうございます!好きだと言っていただけて嬉しいです(*´`)拙い文章ですがこれからもよろしくお願いします! (2017年8月24日 0時) (レス) id: 8635c21276 (このIDを非表示/違反報告)
じゃがりこ(プロフ) - お返事ありがとうございます!TravisJapanの1人1人の想いが伝わってきて胸が苦しいです。更新楽しみにしています。頑張ってください(´∇`) (2017年8月23日 23時) (レス) id: 5b1e780a68 (このIDを非表示/違反報告)
星空(プロフ) - こんばんは!初めまして!このお話が好きすぎてコメントさせていただきました!作者さんもいろいろと忙しいと思いますが楽しみにしてるのでこれからも頑張ってください(^^) (2017年8月23日 23時) (レス) id: 01c79d93c2 (このIDを非表示/違反報告)
葵瞳(プロフ) - じゃがりこさん» コメントありがとうございます!最近美勇人くんサイドばかり書いてて…すみません。読んでくださってありがとうございます!まだこの先どうなるのか作者自身わかっていませんが…出来る限り頑張るのでこれからもよろしくお願いします。 (2017年8月23日 0時) (レス) id: 8635c21276 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葵瞳 | 作成日時:2017年7月15日 0時

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