夜空を見上げて君を想う。 (ページ3)

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Kento Side

医者『あなたの余命は1年ほどです』

医者から告げられたのは、一週間前。

その二週間前に家で倒れて、入院していた。

治療してもどうせ死ぬなら、大好きな場所で大切な人と一緒にいたかった。

Aと菊池に会えて、本当に嬉しかった。

菊池とAと話していると、あまりに幸せすぎて。

でも、その幸せを感じるほどあと一年で終わりだと実感させられた。

辛くて、切なくて、ポロポロ流れてくる涙は嬉し涙だと誤魔化した。

あいつらの前ではかっこよくいたいから。

それに俺は、Aが幼い頃から好きだから。

弱くなっているところなんて見せたくない。

でも、この気持ちは心に閉まっておかないと。

俺が死んだ時、Aはきっと泣く。

もし付き合うなんてことになったら、どうなってしまうか分からない。

だから、幼馴染み。

これ以上の大切な存在になってはいけない。