うちのヒロインちゃんは計算高い 【青葉城西】

第25話 ページ26

及川とのどかちゃんの会話に、女子力の低い私がついていけるわけもなく









仕方なく花巻の隣から皆の後ろ姿を眺めていた









すると、口元に何か布のようなものが被さった

というか、布を押しつけられた









「ふぐ！？」←フグ？←←









誰かに口元を布で押さえつけられ、声が出せない









『先輩、俺待っててって言いましたよね？』

と背後から声がする









この声は…









白布！←









てか、声聞かなくてもこんな不審者まがいな事をしてくるのはこいつしかいないわ←









本当に不審者だったら大変だけどさ←









てかてかてか、

何故皆は私の異変に気づいてくんないのかな？ん？









私を置いて歩いて行く皆

段々とその後ろ姿が遠のいていく









こんだけいるんだからさぁ、誰か1人は気づいてよね(泣)









『あれ？矢崎がいねぇぞ』

最初に気づいてくれたのは、岩泉だった









岩泉(お母さん)、助けて←









『あー矢崎なら俺の隣に……っていないわ』

隣にいたんだから気づいてよ花巻君









『どっか寄り道したんじゃないんですか？』

適当だな、国見









『あー、そうかもしれねぇな』

納得すんなよ岩泉ぃぃぃ!!









誰か、哀れな私を助けて…？(子犬のような目)









てか、白布はさ

私の口に何で布を押してけてるのかな？

そして何で抱きついてるのかな？









いい加減、は…なせよ、ゴラァ!!









私は右腕を回し白布の腹にくい込ませた









すると一気に重圧感がなくなり、開放される









白布はというと、声を押し殺して腹を抑えていた









白布の腹に腕をくい込ませた時の鈍い音に気づいたのか、皆一斉にこっちを向いた









『…矢崎、弱い者いじめはよくないぞ』

と岩泉









『そうだぞ、通りすがりの人にそれはないだろ…』

と松川









『せ、先輩…暴力はやめといたほうが…』

と金田一









あのね、まず

白布(こいつ)は通りすがりじゃないし

私被害者ね？
あれ、この場合は加害者？←









とにかくさぁ…









「あんたらのせいで私本当に空気だよ(泣)」←









お願いだから私を空気にしないでぇぇぇ←

第26話→←第24話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す