小さい頃から…。 ページ20
着替え終わり台所に行くと、テーブルの上には湯気立っているコップがあった。
『はちみつと
洗い物をしながからお母さんは振り向かずにそう言った。
はちみつと生姜入りの紅茶。
これは、私が風邪を引く度にお母さんが作ってくれた特別な飲み物。
お母さん特製の、紅茶。
私は一口喉に入れた。
熱過ぎず、ぬる過ぎない丁度いい熱さ。
...小さい頃から、これを飲むと凄く体が落ち着いたんだっけな。
懐かしい。
洗い物を終えたお母さんが、私の向かいに座った。
『家に帰ったら知らない男の子がAを抱えていて、ビックリしたわよ』
クスクスと笑いながらいきなり本題に入ったお母さん。
『で？あの子は彼氏？』
お母さんの言葉にカアッっと顔に熱が集まる。
「ちっ、違うよ！
菅原は、同じ部活の人で…
体調悪くなった私を、家まで送ってくれたの」
私が必死に“彼氏じゃない”と否定するものの
お母さんはまだニヤニヤとした変な笑を無くさない
『菅原くん、ね。
ちゃんとお礼を言うのよ？
あの子、私が帰ってくるまでずっとAの事を抱き締めてくれていたんだから』
“抱き締めてくれていた”
という言葉にまた私の顔が火照る。
『事情を聞いた後、その菅原くんに家に上がってもらおうとしたんだけど、
自分は泣き疲れて寝てしまった彼女を勝手に抱えていただけなので。って言って帰っちゃったのよ？』
『菅原くん、いい人ねー。』
そうだ、
今度ちゃんと菅原にお礼を言わなきゃ。
『...風邪を引くと
と、お母さんは私の頭を撫でながらどこか懐かしげに言った。
.
私の頭に触れているお母さんの手はとても暖かくて、
安心する。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 597人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ファンミ - すみません。今更なんですが、キュンキュンしながら読ませていただいています!これからも頑張ってください! (2019年3月18日 15時) (
レス) id: c64ff5576e (このIDを非表示/違反報告)
雨乃 渚(プロフ) - なんとかさんさん» ありがとうございます！一応受験生なので更新できる日が少なくてすみません…(汗)今日中に更新できるように頑張ります！ (2018年8月10日 21時) (レス) id: 7cb4049cf5 (このIDを非表示/違反報告)
雨乃 渚(プロフ) - みきさん» その発想はありませんでした…!!確かにカラー的に似合いますね！その気持ち、凄く分かります…皆それぞれの良さがあって選べないですよね…。 (2018年8月10日 21時) (レス) id: 7cb4049cf5 (このIDを非表示/違反報告)
なんとかさん - すがさんカッコ良すぎかよW 大変かもしれませんが更新頑張って下さい〜 (2018年8月10日 20時) (レス) id: 932ae8584a (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 雨上がりに及川さんですか......ジャージと合いますね←そこ！？ 及川......も好きだけどスガさんも好きなんだよな (2018年8月10日 0時) (レス) id: 36e1edc774 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雨乃 渚 | 作成日時：2017年11月4日 22時
