. ページ10
.
「は?どんな態度って……
知らねぇよそんなん」
「やっぱり特別優しくするの?
…っていうかどんな子なの?
いいかげん教えてよー」
「無理」
「なんでー!ケチ!!」
「お前には教えない」
……はぁぁ?
なにそれ、意地悪。
あたしにはって何よ…
「え〜じゃあヒントくらい…」
「今のがヒントだよ」
……ん???
そこまで聞いたところで拓弥が立ち上がった。
「つーかそんなんどーでもいいだろ。
行くぞ、腹へった。
ラーメン食って帰ろ」
「え……まって…!」
またしてもスタスタ行ってしまった。
ほんとにすっごいマイペース。
行くぞってなんだ、行くぞって…。
そんなんじゃ彼女できても愛想尽かされちゃうぞ!!
っていうかなんで彼女作らないんだろ。
モテるのにね。
好きな子だってすぐに落とせそうなもんなのに…
「ねーちょっと待ってよ!
歩くのはやいよ!
もうほんと拓弥って…」
__ピタッ、
すると言いかけたところで拓弥が足を止めた。
後ろを振り返る。
「あーもう…どんくせぇな、」
そして呆れたようにため息をついたかと思うと、なぜかあたしの手首を掴んで…
そのままスタスタと歩き出した。
……えっ、
えーなにこれ!?
別に手を繋いでる…ってわけじゃないんだけど、
繋いでるみたいな…
なんかいつもみたいに連れて行かれてるみたいなんだけど…
思わずちょっとだけドキッとしてしまった。
これじゃ傍から見たらカップルに見えるじゃんね。
っていうかなんであたし急にこんなこと意識してんの…。
.
その後いつものラーメン屋に着くと、二人で同じラーメンを頼んだ。
いつもの味噌バターコーンラーメン。
食べ物の趣味まで似てる。実は(笑)
たぶんあたしと拓弥ってなんか波長が合うんだと思う。
だからこうしていつも一緒にいるのかな。
拓弥だってあんまり女子と絡むほうじゃないのにあたしには喋るから
それってきっと気が合うって思ってくれてるんだよね。
うん、そう思うようにしよう。
ちょっとムカつくところもあるけどね。
.
357人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ポプ子 | 作成日時:2017年10月9日 0時