【刀剣乱舞】化け物少年は審神者になるそうです

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陸奥守と薬研から聞いた話によると、どうやら先程の少年は手入れに必要な資材を集めに戦場に飛び出していってしまったらしい。


「おいっ離すんじゃ、あんなこんまい子供一人を戦場に行かせる訳には行かんじゃろ！！！！」

「いけません！！審神者様の命令無しに刀剣男子が戦場に出ることは禁じられています！！それに審神者様も貴方達を戦場には行かせないと仰られておりました！！！」


「あの審神者、俺っちと同じぐらいか少し小さいぐらいだった。そんな子供を戦場に放りっぱなしってのはどれだけ危険か狐のお前にも分かるだろ！？」

「とても危険なのは私も承知しております！！！ですが審神者様の命令に背く事は出来ません！！！」


そして先程から広間ではこの言い合いが延々と続いている。
陸奥守を羽交い締めにして止めている鳴狐もそろそろ疲れてきている。

自分も戦場に行かせろと訴えかける陸奥守と薬研に対し大人しくしていろと一歩も譲らないこんのすけ。

確かにボロボロの彼らは大人しくしているべきだ、だからといってあの少年を放っておくのも心配で。
どちらを支援する事も出来ない僕を含めた他の刀剣男子達は彼らの言い争いを眺めていることしか出来ないでいた。



「〜〜っとにかく！！あのお方は大丈夫です！！確かに見た目はか弱い少年ですがあの方は戦いの術を心得ておられます。刀剣男士様同等のお力をお持ちとのことだと政府からも報告されております！」

…………彼が僕らと同等の力を持っている？
僕にはどう見ても少し容姿の整った小さな幼子にしか見えなかった。確かに石切丸の大太刀を避けた時の動きは身軽だったが歴史修正主義者と戦える程強いとは思えなかった。



「心配される気持ちも分かりますが審神者様を信じて待ちましょう！」


その言葉を信じて安心できた刀剣達はいなかった。

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