another story1 ページ11
side:歌仙兼定
中庭の方から見覚えのある眩い光が発され慌てて大広間の障子から外を除きこむ。
先刻、また新しい審神者だと名乗るものが広間に姿を見せた。これまで幾度も同じような人間がやって来たのでそれ事態には特に関心もなかった。だが一つ今までとは違うことが起こり少し拍子抜けしてしまった。
新しく来た審神者の容姿が小さな幼子だったのでは動揺せざるをえないだろう。まさか政府とやらはこんな幼子までに仕事を課すつもりなのだろうか。
驚いたのは僕だけではなかったらしく、広間の刀剣達も目を見開き彼を凝視していた。
この本丸にいる刀剣男子達の纏め役になっている長曽祢虎徹が彼と話ている間に後ろで他の刀剣達に静かに話しかける。
「彼は、いったい、、」
「僕にはどう見ても幼子にしか見えないねえ」
「…………あぁ、政府とやらはあんな小さな子どもまで寄越してくるのか」
いつもは飄々としているにっかり青江は珍しく困ったような表情をしており、隣に座っている膝丸は眉を潜め難しい顔で少年を見つめている。
明らかにおかしい現状に困惑している間にも話はどんどん進んでおり、どうやら少年は僕達の手当てをする事になったようだ。
言葉を交わすこともなく陸奥守吉行に連れられ手当て部屋へと行ってしまった。
そして冒頭の出来事が起こったのだ。
今の光は時間を遡るとき、つまり戦場に飛ばされる時に起こる現象だ。
それを理解したときドクリと胸が嫌な音を立てた。もしかして、あの少年も他の者と同じなのだろうか。ボロボロの刀の誰かを戦場に行かせたのでは、そう考え付いた瞬間に慌てて外を覗き込んでいた。
だが思惑とは違い目に飛び込んできた光景は、縁側で呆然と立ち尽くす陸奥守吉行とその側で息を荒げ座り込む薬研藤四郎だった。
二人とも中庭の方を信じられないという目で見ており僕には頭が追い付かなかった。
「お、おい君達一体何があったんだい！？」
「……一人で行ってしもうたんじゃ、あの子供一人で、戦場に、」
「はっ…………？ちょ、ちょっと待ってくれ。さっきの少年が戦場に行ったのか！？それもたった一人で！？！？」
あまりにも突飛な言葉に思わず陸奥守吉行に詰め寄ってしまったのは仕方がないことだろう。
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カモ太郎(プロフ) - マカロンさん» コメントありがとうございます。応援嬉しいです！出来るだけ更新できるように頑張ります！ (2018年7月26日 16時) (
レス) id: c7ec78e799 (このIDを非表示/違反報告)
カモ太郎(プロフ) - チェシャさん» かなり遅くなりましたがコメントありがとうございます。不定期更新ですがお楽しみ頂けると嬉しいです！ (2018年7月26日 16時) (レス) id: c7ec78e799 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - とっても面白いです！！これからも頑張って下さい！応援してまーす！！ (2018年7月18日 18時) (レス) id: e08e47c2f9 (このIDを非表示/違反報告)
チェシャ - これからのてんかいが気になります！更新p(´∇｀)q ﾌｧｲﾄｫﾃﾞｽ♪ (2018年7月10日 0時) (レス) id: bce2687db4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カモ x他1人 | 作成日時：2015年7月25日 0時
