夢の本音 (ページ1)

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夢ページ1

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私の背後にその人は立つ。

そして、子猫に触れるような、
いや、触れているのかもわからない優しい手つきで腰に手を回した。

カラダはピッタリとくっつき、カーテンを除くように私の髪を分け、まるでキスをするかのように右耳に唇を近づける。

生暖かく濡れた感触に耳が支配され、肩からビクリと身体がこわばり、それを楽しむように彼は笑う。

心臓の音が、身体中に響く。
頭の中が、ぐちゃぐちゃに掻き回される。

その人は耳元で何かを呟いた。
その声と暖かい吐息が、耳から脳を通り、感電のように脊髄を刺激する。

すでに、ショート寸前の私は、なぜかその人の言われたことを行動に移していた。

身体が言っている。
私の知らないところで、脳が命令している。

「彼のいうことを聞け」「がっかりさせるな」

と。

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