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金曜日
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都「大阪〜!!」
後「うるさいよ、つづちゃん」
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そんな言い合いをしながら
タクシーに乗り、ホテルまで向かう。
ホテルに着くと1度荷物を置きに
部屋に行った。
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拓実達と出かけるのは18:00から。
それまで時間があるので少しホテルを出て、
1人でぶらっと歩いていた。
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『あ、ゆずるさんちょっと止まってください』
その声を聞いた瞬間、俺は勢いよく振り返った。
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その声の主は
間違いなく、君で。
隣にいたのは、アインシュタインのゆずるさん
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君の名前を呼ぼうとした時
俺の携帯が鳴った。
拓実からだ。
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電話に出て、目線を戻すと
そこにはゆずるさんに
頭を撫でられて照れているような君がいた。
後「…ばしくん?おーい、もしもーし」
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この時、俺の中で全てが終わった。
2年前、俺に向けられていたあの笑顔も
あの照れた顔も
あの幸せそうな顔も
全部。全部、他の人に向けられていた。
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俺は、何も言わずその場を去った。
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作者名:ぴの | 作成日時:2020年6月25日 0時